5月17日早朝、警察に連行されながら手で顔を覆いっぱなしのスレンダー美女の画像が拡散されて話題となった。
この女性は、わいせつ電磁的記録陳列の疑いで逮捕された無職・板橋尚皇実(なおみ)容疑者32歳。板橋容疑者は2021年からこの春までの約2年半に、同じく逮捕された29歳の自営業・桐伸年容疑者とともに、200点近い大量のモザイクなし動画をネット上にアップ。およそ6万人のフォロワーを獲得し、約9500万円もの利益を上げていた。
手口は、板橋容疑者が出演して繰り広げる性行為を桐容疑者が撮影し、そのダイジェスト版をⅩに投稿、「もっと見たい」というフォロワーを海外の有料サブクリプションに誘導するというもの。そこでNaomiiihubとクレジットの付いた本編動画を閲覧させていた。
「インスタグラム上でも肝心の部分をギリギリ見せない過激グラビア系のショットを大量にアップして、常にファンを増やしていました。人気だった理由はモザイクなし以外に、ハーフ美女でタレントのダレノガレ明美に激似という声もあった板橋容疑者のルックスです。ただし、画像はかなり加工されていましたが…」(週刊誌ライター)
SNS上で「ソーシャルメディアインフルエンサー」を名乗っていた2人だが、違法動画で1億円近くも荒稼ぎしていたら逮捕されるのも当然。ところが前出の週刊誌ライターは、世間の反応の意外さに驚いたという。
「終始、自ら顔を覆い隠して連行される板橋容疑者の画像が拡散されると『えっ、あのNaomi?』と、ファンと思しき男性たちからの反応がかなりあったんです。すると、まるで逮捕を惜しむかのように動画のキャプチャ画像などを貼り、容疑者を非難するどころか、残念といったニュアンスの投稿の方があきらかに多かった。いわく、この事件には被害者がいないというわけです。そんなことより悪徳政治家など本物の悪人をもっと逮捕しろと、警察への反論を箇条書きしたファンもいたほどです」
逮捕後、板橋容疑者は「犯罪とはわかっていても投稿を続けました。借金の返済や生活費のため、お金を稼ぎたいという思いから続けた」と、稼ぐことが目的だったと供述している。一方、金銭を投じていた男性たちも「見たくて払っていた」「ファンだった」と、ウィンウィンだったことをSNS上で強調したのだ。
「多くの人が同じように投稿しているので捕まらないと思っていた、と板橋容疑者は話していますが、実際、もっと過激な内容でも逮捕されていない有料動画投稿者は、数え切れないほどいます。今回はズバリ、動画点数が多くて目立ったこと、そして稼ぎすぎたことが逮捕へと至った最大要因でしょう。皮肉にも、人気が裏目に出たパターンですね」(前出・週刊誌ライター)
もちろん、脱税問題なども絡んできそうな今回の案件に同情の余地はない。しかし、政治家の裏金工作など、国民が納得できない事件が多すぎる今、「被害者はいない」というNaomiファンの反論に「それな」と相当数の同調意見があったことは、見逃すことのできない実情だろう。
(田中康)