W杯アジア2次予選のシリア戦を評価する動画を配信し、攻撃陣をこれまでにないほど大絶賛した田中マルクス闘莉王氏が、今度は守備陣をジャッジする動画を公開した。前回とは一転していつもの激辛批評に戻り、視聴者を驚かせている。
というのも、守備陣については「自分だったらどうプレーするのか」と考えるそうで、日本代表で不動のセンターバックを担った闘莉王氏には物足りなく感じたからだという。板倉滉の評価は特に厳しく、
「俺が板倉だったら間違いなく2、3点は取りにいっている。あれぐらいチャンスが来る試合なんてない。田中碧が(前に)行かないんだったら、俺に行かせてくれって、俺はそれしか見ていない。そんなチャンス、見逃すなと。今日は点を取れる日だったのに、なんで後ろばっかり考えてんだ、って思った。もったいない。めっちゃくちゃ行きますよ、俺は。4番らしくやれ」
攻めの姿勢が欠けていたことを、厳しく批判したのである。チャンネルスタッフが、攻撃的にいきすぎると森保一監督が怒るのではないか、と心配すると、
「点を取れば誰も怒らない。笑ってしまうんだよ。苦笑いかもしんないけど。それぐらい周りを盛り上げるチャンスですよ。それぐらいのエンターテイナーみたいな感じに考えなきゃダメですよ。今日は稼げる日だったな」
右サイドバックでもプレーした冨安健洋の使い方については、
「右サイドバックはもったいない。冨安はあそこで使ったりしちゃいけないです。冨安以上のセンターバックはいないから」
森保采配にチクリ、である。さらにGKの選考にも苦言が浴びせられた。
「まず、GKを選ぶ基準を決めるべき。チームで試合に出て活躍してるとか、調子がいいとか、周りとの信頼関係がいちばんいいとか、基準が必要。はっきりしないと、周りの選手にも影響が出てくる」
そんな森保監督の採点結果は、まさかの数字だった。
「今日は非常に嬉しかったです。ウイングがすごく攻撃的だった。これは非常に面白い考えだと思います。今日はMVP以上の点数を、森保監督につけたいと思います。今日は森保監督は5点です。今日は俺の頭にもなかった。スリーバックでこの両ウイングを使うなんて、しかもガチガチのダブルボランチにするんじゃなく、攻撃的なスリーバックだった」
基準点が10点満点で3点ながら、森保監督にはそれを大きく上回る5点を与えたのである。意外な評価になったシリア戦。最終予選はどんな採点になるのか、闘莉王氏のジャッジが楽しみだ。
(鈴木誠)