ドジャースの山本由伸投手が、右肩腱板の損傷で離脱することが決定した。15日間の負傷者リスト(IL)に入る。検査結果に沿って数週間のノースローとなり、早くても7月初旬の投球再開となる。
6月15日のロイヤルズ戦で2回を投げ切ったところで、右上腕三頭筋の張りが強くなったため、降板を申し出た。その後、病院での検査で肩の故障が見つかった形である。スポーツライターがこの日の投球について語る。
「球速が落ちていたので、筋肉に異常が出ていたと思います。メジャー球は湿り気がなく滑りやすいので、強くグリップしないと抜け球になってしまう。余計な力を入れないといけないため、ヒジや肩に負担がかかります。山本はヤリ投げのようなアーム投法ゆえ、他の投手よりも炎症を起こしやすいのです」
オリックスでは2021年と2022年に2年連続で193イニング、2023年に164イニングを投げるなど、体が消耗した状態でアメリカへ渡った。ドジャースとは12年総額3億2500万ドル(約460億円)の契約を結び、渡米時のメディカルチェックでは問題はなかったのだが…。
「球団は投げすぎによる体の疲労を気にしており、トミー・ジョン手術を受けた場合や、134日間連続で負傷者リストに入った場合には契約を破棄できる、オプトアウト条項を盛り込んでいます。今回の離脱は予防措置的な意味合いが大きいようですが、メンテナンスを施さなければ、せっかく手に入れた超大型契約が途中で終わってしまう可能性があります」(前出・スポーツライター)
専属の個人トレーナーと療法士をフル帯同させて、ケガ防止に努めていた山本。軽い故障であることを願う。
(渡辺優)