日本ハムの主砲フランミル・レイエスが、チームのクライマックス・シリーズ出場への大きな原動力になっている。北海道のテレビ局関係者は、
「選手の名前や日本語を積極的に覚えて、ベンチで大きな声で声援を送っている。その姿勢は新庄剛志監督も評価しています。一時は2軍に落ちましたが、今や彼のバットはチームには不可欠です」
9月18日のソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)では今季チーム100本目となる21号ソロ本塁打を放ち、同一カード6連勝に貢献した。実は持ち込んだパフォーマンスでも、チームを奮い立たせているのだ。
パフォーマンスといえば今季、ドジャース・大谷翔平が本塁打を放った際、ベンチに戻ってくるとヒマワリの種を浴びせられるセレブレーションが話題になっている。昨年、大谷が在籍していたエンゼルスも、本塁打を打った選手が兜をかぶせられる「兜セレブレーション」を行い、ベンチで盛り上がった。
同様のパフォーマンスは日本球界でも取り入れらているが、今やプロ野球ファンが楽しみにしているのが、安打やタイムリー、本塁打を打った際にナインが行う「カバイエテ・ポーズ」だ。これは右手で左肩付近をポンポンと叩くものだが、この発案者がレイエスだという。
カバイエテとはレイエスの母国であるドミニカ共和国で「いい選手」を意味する言葉であり、カバイエテ・ポーズは同国ではおなじみのもの。ポーズにはランクがあるという。スポーツ紙遊軍記者が解説する。
「左肩を叩く右手の指の本数で違うということです。指4本が最高の賛辞らしいのですが、レイエスが何を基準にしているか、ナインも分からないようです」
レイエスの活躍を支えているのが、子供たちの存在だという。前出の遊軍記者は、
「詳しい事情は分かりませんが、未婚のレイエスには7人の子供がいるという話です。これからもどんどん稼ぐ必要がありますね」
今季、レイエスの年俸は1年契約で推定1億円。今後の活躍次第では、大幅アップや複数年契約を勝ち取ることができる。日本で実績を残し、メジャー復帰の足がかりにしたい希望があるかもしれない。
「メジャーで108本塁打を放った実績があるし、出戻りも夢ではないでしょう。実際に日本球界を経由してメジャーリーグでブレイクし、大金を手にしている選手が何人もいますからね」(前出・遊軍記者)
カバイエテ男のCSでの活躍が待ち遠しい。
(阿部勝彦)