NHK朝ドラ111作目となる「おむすび」が、9月30日から始まる。ヒロインは橋本環奈だ。NHK公式サイトによれば、
〈平成元年生まれのヒロインが、栄養士として、人の心と未来を結んでいく〝平成青春グラフィティ″。どんなときでも自分らしさを大切にする〝ギャル魂″を胸に、主人公・米田結が、激動の平成・令和を思いきり楽しく、時に悩みながらもパワフルに突き進みます!〉
朝ドラのメインテーマに「ギャル」が据えられる時代が来るとは思いもしなかったが、大人たちが眉をひそめるような「ギャル」という文化や存在がここまで認知され、受け入れられるようになったのは、みちょぱの存在が大きいのではないか、と思う。
かつて「アメトーーク!」(テレビ朝日系)の「実はみちょぱスゴイぞ芸人」では数多の芸人から絶賛されたみちょぱ。「奇抜なメイクに派手な服装、清潔感の無い髪型、騒々しくて知性を感じさせない喋り方」というギャルのネガティブなイメージを「仲間を大切にし、先輩を敬い、時にクレバーな振る舞いもできる」といったポジティブなものに切り替えた。
もっとも、実際はあくまでもスゴイのはみちょぱであって、そのみちょぱが「ギャル」という括りに属していたというだけ。「ギャル」全般が市民権を得たわけではないのだが…。
そんなみちょぱは現在、テレビのレギュラー番組は意外にも「有吉クイズ」(テレビ朝日系)と「突然ですが占ってもいいですか?」(フジテレビ系)の2本だけ。しかもこの10月からは「突然ですが占ってもいいですか?」の放送時間が、毎週日曜日の深夜0時30分に移動するため、同時間帯に放送されている「有吉クイズ」からはいったん「卒業」となってしまったのだ。
というわけで、9月23日放送の「有吉クイズ」は「サヨナラみちょぱQ」と題した、みちょぱのスペシャル企画だった。
「みちょぱの私物クイズ」で「みちょぱのパジャマはどれか」を当てるために並べられたパジャマの股間や胸の部分を、伊藤俊介(オズワルド)がイヤらしく匂いを嗅いだとしても、Mr.マリックのマジック中に仕込まれた真っ赤な下着を目の前で出されても、どぶろっくの下ネタ満載の歌を聞いても、「いやだー!」と言いながら大笑いしていたみちょぱの姿に改めて、彼女のノリの良さはこの番組にとって貴重なものだと思った。
ところが、最近の「有吉クイズ」は、ゆうちゃみやヒコロヒーの出演回が増え、以前に比べてみちょぱを見かける機会が減っていたように感じる。そんなこともあって、「突然ですが占ってもいいですか?」の方を選んだのかもしれない。
が、旧統一教会や霊感商法の問題が明るみになって以降、オカルトや占いを扱う番組への風当たりが以前より強くなったのは確か。しかも「占っても」は2020年4月に水曜22時枠でレギュラー放送が始まって以降、今回で3回も放送日と時間帯が変更される。もしかしたらまた放送枠が変わるか、いよいよ打ち切りになるかで、近いうちに「有吉クイズ」で「みちょぱ復活Q」が行われるかもしれない。
とはいえ、その「有吉クイズ」も、一度はゴールデンタイムに昇格したものの、結局は深夜枠に出戻った番組だ。どちらを選ぶべきか。占いで決めてもらった、なんてこともあったりして!?
(堀江南)