大谷翔平の獅子奮迅の活躍により、今季のMLBワールドシリーズ(10月26日開幕)は、43年ぶりの「ドジャースVSヤンキース」という名門対決が実現する。このお祭りムードに早速、株式市場が反応した。
ドジャースがリーグ優勝を決めた10月21日、大谷がスポンサー契約する上場企業6社のうち、コーセー、セイコー、伊藤園の株価が40ポイントから10ポイント上昇した。とりわけ爆上がりが目立つのは、ドジャースタジアムでたこ焼きを販売する「築地銀だこ」のホットランドだ。
ドジャースタジアムに愛犬デコピンと訪れた真美子夫人がたこ焼きを食べていた5月、同社の株価は連日、前日比で20%も上がったことがある。10月21日の試合は、1回裏にドジャースが2-1と逆転した直後に値を上げ始め、30%増の2300円台にまで伸びた。
ワールドシリーズでは6個入り2000円から2100円で発売されている「チーズ サルサたこ焼き」やドジャースタジアム限定「たこ焼きドッグ」のバカ売れが予想される。
ドジャースが売り出したワールドシリーズのチケットは、最安値となる外野ポール奥の最上段席でも1040ドル(15万6000円)。最高値はドジャース側のベンチ上内野席で、手数料込み2万5345ドル(380万円)で、文字通りのプラチナチケットとなっているのだ。
所有権をめぐって法廷闘争中の「50本塁打50盗塁」の50本塁打記念球は、オークション終了直前に、256万2000ドル(約3億8430万円)の入札があった。
非上場のニューバランスも「大谷効果」で売り上げ高が1兆円を突破する見込みだ。大谷が敵地ニューヨークで着ていた、自身のイニシャルをあしらった「HUGO BOSS」のベースボールジャケット(スタジアムジャンパー)は抽選販売されたレプリカ限定品だけでなく、オンライン販売分も完売。同ブランド公式サイトに掲載されていた、大谷のスタジャン姿の写真は、すでに削除されている。
大谷がドジャース移籍を決めた今季、関西大学の宮本勝浩名誉教授が「大谷選手の経済効果は865億円」と試算していたが、試算をはるかに上回る経済効果をもたらしたようである。
(那須優子)