愛犬家垂涎のモフモフ祭りだ。ドジャースは6月2日(日本時間3日)に、愛犬と来場できる「Pups in the Park」を開催。公式アカウントで事前申し込みを募った700匹のワンちゃんが、試合前のドジャースタジアムのフィールドを大行進した。スタンダードプードルやシベリアンハスキー、ラブラドールレトリバーなど、アメリカンサイズの大型犬が歩く様子は圧巻だった。
この試合、大谷翔平と愛犬のデコピンがプライベートタイムにどんなふうに遊んでいるのか、想像が膨んだ。大谷は6回二死一、二塁の場面で、相手投手のワイルドピッチの間に一塁から二塁へスライディング。ベース上で手袋を口にくわえてパタパタと揺らす「ワンコポーズ」で愛犬家ファンに応えた。
大谷は過去に、自身が野球ゲームアンバサダーを務める、コナミのCM撮影時などに、コナミのゆるキャラ「パワプロ君」と犬の「ガンダー君」のぬいぐるみを持ち帰ったエピソードを明かしている。デコピンがパワプロ君をくわえ、激しく振り回しながら遊んでいる動画もアップ。デコピンの犬種は、勇敢な狩猟犬で運動量が激しいコーイケルホンディエだけに、プライベートでも大谷はリハビリがてら、オモチャやボール、フリスビーなどを投げて、デコピンと遊んでいるのだろう。
ところがせっかくの犬祭り、真美子夫人は試合観戦したのに、肝心のデコピンの姿はなかった。
可能性のひとつとして考えられるのは同日、現地メディア「パスプログラム」が報じた元通訳、水原一平被告の司法取引の影響だ。水原被告は検察に罪を全面的に認める代わりに、減刑する司法取引に応じる、と報じられている。
さらにスポーツ専門チャンネルESPNは、パドレスのダルビッシュ有や松井裕樹のチームメイトであるトゥクピタ・マルカノ内野手がパイレーツに所属していた昨季、試合賭博に関与し、永久追放される可能性があると報じた。とうとう現役選手の永久追放にまで拡大したスポーツ賭博シンジケートの全貌を明らかにするべく、水原被告が全面的に司法取引に応じるとなれば、大谷夫妻とデコピンの身にも脅迫や誘拐などの危害が及ぶ恐れがある。
事実、水原被告は逮捕前に賭博の胴元から「今、ニューポートビーチに来ていて、(大谷が)犬の散歩をしているのが見えるよ。彼にどうしたらあなたと連絡が取れるのか聞いてみようか」と脅され、恐怖を覚えたと供述している。
真美子夫人だけであれば、屈強なボディガードが四方を固めれば自宅と球場間の身の安全は保障されたが、デコピンも一緒となると、そうもいかない事情が出てくる。1発の銃声で、デコピンと700匹ワンちゃんが予期せぬ行動に出る可能性があったからだ。
たとえ司法取引で減刑もしくは水原被告に別の人生を与えられたとしても、大谷を裏切った大罪は、一生かけても償いきれないのだ。
(那須優子)