12月25日に訪中した岩屋毅外相が、その前に中国共産党系の香港メディア「鳳凰衛視」のインタビューに対し、「媚中発言」をしていたことがわかった。岩屋氏は「私個人の考え」と前置きした上で、こう語った。
「わが国は一時期、国策を誤ったと思っている。二度とそのようなことが起こらないように、これからも平和国家としてしっかりと歩み続けていかなければいけないと思っている」
「中華文明はアジアの大文明。我々はそこから漢字、行政制度、宗教、全部学んで、この日本の国はできた」
なんと、中国側の意向にそのまま沿った発言を繰り返したのである。岩屋氏はさらに言う。
「片や反日、片や嫌中みたいな状況は、ぜひ解消しなければならない。中国は日本にとって大切な、永遠の隣人である。そのことをまず、いちばん大事に心に思って日中外交を展開していきたい。王毅外相と個人的な信頼関係を築くことを望みます」
岩屋外相といえば、日本のIR事業(カジノ)をめぐる汚職事件に関連し、日本の国会議員にワイロを渡したとして、中国のオンライン賭博業者「500ドットコム」(現・ビットマイニング)の元CEO潘正明被告を「海外腐敗行為防止法違反」で起訴したと、米司法省が発表した。「500ドットコム」側は当時、IR議連の幹事長だった岩屋外相ら5人の議員に100万円ずつ提供したと供述している。
岩屋外相は国会質疑で「中国企業から金銭を受け取ったなどという事実は断じてない」と否定した。
真偽はやがて明らかになるだろうが、岩屋外相の言動を見ると、石破政権は「親中まっしぐら」といえそうだ。
(奈良原徹/政治ジャーナリスト)