ヒロイン不在という「異常期間」がようやく、終わりを告げる。NHK連続テレビ小説「おむすび」は1月31日の第85回で、ヒロイン・米田結(橋本環奈)の姉・歩(仲里依紗)の親友で、阪神・淡路大震災で亡くなった真紀(大島美優)の父で靴職人の渡辺孝雄(緒形直人)が東京へ移ることを、真紀の墓前に報告。旅の途中でしばらく結の実家に居候していたひみこ(池畑慎之介)は、再び旅立つ。
「終盤では結も登場し、糸島時代のギャル仲間が集結。それぞれの近況を報告するなど、次週から始まる管理栄養士編に向けて、橋本不在の2週間の総まとめといった感じの回でした。ただ、視聴率は全くふるわず、1月20日からの第16週の週平均は12.8%(世帯平均・関東地区、以下同)。1月27日からの第17週は30日までの4日間平均が12.5%弱でした。31日の視聴率が同程度ならば、2009年度後期の『ウェルかめ』が持つ全話平均視聴率の最低記録13.5%を更新することになります」(ドラマウォッチャー)
不名誉な記録更新を回避するためには、残り8週の平均視聴率が13.5%を上回ることが必要となる。ドラマウォッチャーが続ける。
「次週はいよいよ、結が管理栄養士として活躍する様子が描かれることになりますが、視聴者の反応は薄め。それ以上に、あるバイプレーヤー女優の登場が話題になっています」
橋本以上に視聴者の注目を浴びているのが、次週予告の映像に登場した濱田マリだ。モダンチョキチョキズのボーカルとして活動していたことで知られる濱田は、これまで数々の映画やドラマに出演してきた。NHK朝ドラはこれで4作品目だ。過去3作は2011年度後期の「カーネーション」、2014年度後期の「マッサン」、2021年度後期の「カムカムエヴリバディ」。このうち「カーネーション」は現在、BSで朝7時15分から、「カムカムエヴリバディ」は総合で昼12時半から再放送中。つまり次週からは、濱田出演の朝ドラが3作品も見られることになる。そこで視聴者からは「朝ドラ三冠達成」の声が。
「カーネーション」では次男を戦争で亡くして深く傷ついた美容室の女主人を、「カムカムエヴリバディ」では2番目のヒロイン・るい(深津絵里)を優しく見守るクリーニング店の竹村和子を好演。「おむすび」ではどのような演技で存在感を発揮するのか。橋本の再登場以上に楽しみ…とは言いすぎだろうか。
(石見剣)