横浜DeNAベイスターズの三浦大輔監督が「球団発祥の地」とされる山口県下関市でのトークショーに出演し、
「今季はリーグ優勝して、またここに戻ってきたい」
と力強く語っていた。バウアーの帰還が決まり、チームの士気は高まっているが、早くも「弱点」が露呈してしまった。
「左のリリーフ投手がヤバイんです。計算が立つ左腕リリーバーがひとりもいない状況で開幕を迎えることになるかもしれません」(スポーツ紙記者)
投手陣を見渡してみると、先発はバウアー以外にもドラフト1位の竹田祐、2位の篠木健太郎が実戦で結果を出しており、安泰といった様相だ。しかし、リリーフ陣ではウェンデルケン、石川達也、濱口遥大、上茶谷大河が退団し、坂本裕哉、徳山壮磨、中川虎大、石田健大が故障などで出遅れている。
問題の「左のリリーバー」だが、阪神を戦力外になった岩田将貴、1軍登板が「1試合のみ」の松本隆之介しかいない。その2人が実戦形式のライブBPや対外試合で、痛打を浴びている。
「山崎康晃が新しい球種を覚えようとしており、復活に期待する声は多く聞かれました。巨人との練習試合で好投した育成2年目の左腕・庄司陽斗を支配下登録するのでは」(前出・スポーツ紙記者)
この状況が続けば、トレード補強を検討しなければならないが、実績のある左のリリーバーは、どの球団も出さないだろう。だが「左腕リリーバー不在」以上に懸念される問題が浮上してきた。
「バウアーのチーム合流のメドが立っていません。チーム復帰の契約が破棄されることはありえませんが、来日の時期を聞いても、誰もが『わからない』と言うんです。単身、アメリカのトレーニング施設で調整をしているそうですが」(球団関係者)
チームの「希望的な予測」によれば、3月上旬に来日して「できればオープン戦終盤に1、2試合登板してもらいたい」とのこと。いくらバウアーでも、ぶっつけ本番の登板は考えられない。3月上旬の来日がかなわなかった場合は、バウアーの開幕ローテーション入りを諦めなければならないだろう。
「現実的な話、チーム合流は4月中旬以降になりそう。ペナントレースが始まっても、2軍戦で数試合を投げてからでないと、1軍登板は厳しいでしょう」(前出・球団関係者)
三浦監督も救援陣の状況は分かっている。不安解消のために、せめて来日の時期くらいは連絡してもらいたいものだ。
(飯山満/スポーツライター)