子供の親権をめぐって台湾人の元夫との間でドロ沼の抗争劇を繰り広げた元卓球日本代表の福原愛が今年1月、中国で女優デビューしていたと報じられた。彼女が出演したのは、中国・四川省の成都市をPRする「成都出張マニュアル」という、7分ほどのショートムービーだ。
福原演じる女性社長と部下が成都のグルメや景色、アクティビティ、伝統文化などを紹介する動画のスピンオフ。中国のSNS「微博(Weibo)」にアップされると、たちまち80万回以上の再生数を記録するなど、中国国内では大きな話題になった。
だがこの動画、日本国内でも中国の観光情報を発信するYouTube「中国駐大阪観光代表処」で再生されたものの、2月末時点での再生回数は、わずか2400回程度。あまりに寂しすぎる数字と、日中の落差について多くのマスコミ関係者が口を揃えるのが、元夫との一連の騒動による余波である。
福原が元夫・江宏傑氏と結婚したのは2016年9月。翌年10月には長女、2019年4月には長男が誕生したが、2年後の2021年7月に離婚が成立する。台湾で暮らす長女と長男の親権は、双方が持つ「共同親権」で合意した、と思われていた。
ところが2022年7月、子供たちに会うために夏休みに台湾入りした福原は、長男を日本に連れ帰る。1週間後、江氏との連絡は途絶えてしまった。
そこで都内の日本外国特派員協会で記者会見した江氏は、経緯を説明。「未成年者誘拐罪に相当する」として告訴も視野に入れ、引き渡しを要求していることを明かした。福原側の代理人は「刑事事件にはあたらない」と主張。両者の主張は真っ向から対立する形になった。
このニュースは瞬く間に海外メディアでも報じられ、「連れ去り」「誘拐」といった批判の声が噴出。2024年3月15日、日本外国特派員協会で弁護士同伴の記者会見を開いた福原は、長男の親権について夫と和解したことを明らかにしたのだが、
「これからは江さんと協力して子供を育てていきたい。(今後は)みなさまにはどうか温かく見守っていただければ幸いです」
そう話すと、そそくさと退席。声明1分、退室するまでの時間わずか4分間弱という早業だった。
だが日本国内でのイメージダウンは避けられず、卓球解説でも平野早矢香や石川佳純などの元人気選手が居並ぶ中、うまく存在感をアピールすることができない。現在は中国に拠点を置き、インフルエンサーとして活動している。
ただ、中国のお家芸たる卓球の元大スターとあり、中国での知名度は抜群。さらに台湾人の前夫との離婚で、中国での人気は爆上がりだ。彼女が女優デビューの次に狙うものとは…。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。