今春にスタートした音楽番組が、早くも終了するのではと心配されている。鳴り物入りでスタートした「水曜歌謡祭」(フジテレビ系)が6月3日に平均視聴率3.8%と低迷しているのも話題だが、バカリズム升野英知をメインMCに起用した「バズリズム」(日本テレビ系)も3%がやっとという状況だ。
「バズリズムには日テレがかなり力を入れており、ゲスト陣がとにかく豪華。Perfumeや福山雅治、ポルノグラフィティや最近ではSuperflyなどビッグネーム揃いです。その合間にゲスの極み乙女。やSilent Siren、さらにはアイドルグループとバリエーションも豊富で、いろんな層に刺さろうとしているのが見て取れますね」(音楽系サイトのライター)
これほど豪華なゲスト陣にも関わらず、なかなか話題にならない「バズリズム」。バカリズムのMC起用がその原因ではとの声もあるが、長寿番組だった「HEY!HEY!HEY!」(フジテレビ系)ではダウンタウンが、バズリズムの前番組である「ミュージックドラゴン」ではタカアンドトシがMCを務めており、お笑い芸人と音楽番組MCは相性がいいはずだ。前出の音楽ライターは、こんな見方を教えてくれた。
「いまや新曲のMVはどんどんYouTubeに公開されますし、音楽系サイトには内容の濃いインタビューが載っています。そんなネット時代に、音楽バラエティ番組というフォーマットがフィットしていないんです。しかも『バズリズム』は演出のテンポが妙に遅いんですよ。あれでは若者にはかったるく感じられるでしょう」
その一方で、「COUNT DOWN TV」(TBS系)のように長寿を誇る音楽番組もある。この違いは何だろうか。
「『COUNT DOWN TV』の上手いところは、まるでスマホのニュースアプリを見ているように、次から次へといろんな情報が飛び込んでくるところです。ランキングを淡々と紹介したかと思えば、著名アーティストのコメントが飛び込んできたり、新曲の未発表PVが流れたりと、視聴者を飽きさせません。若者の移ろいやすい興味を繋ぎ止める構成になっているんです」(前出・音楽ライター)
どうやら今後のテレビ番組は、ネットを意識した構成にしたほうが、視聴者の興味を惹くことができそうだ。