ロンドンブーツ1号2号の田村淳が23日に「35点男の立ち回り術」(日経BP社)を発売する。お笑い芸人としてビッグになった現在、過去を振り返り、体得した立ち回り術でいかにうまく世間の荒波を渡ってきたかを書きあげた。
「発端はSNS。他人とのコミュニケーションがうまく取れない若者が急増。ツイッター、ブログ、インスタグラムなどで日々情報を発信している田村のもとにもさまざまな悩みを抱える人々が相談を持ちかけてくる。そこで『自らの経験が社会人にも通用する人づきあいの極意になれば』と本を出すことを決めたそうです」(出版関係者)
いわば「義を見てせざるは勇なきなり」にも似た思いから生まれたお助け本となっている。何やら上から目線が鼻につくが、本人は大まじめ。いじめられっ子だった過去をさらけ出し、顔もオツムもイマイチで自称35点しかない自分が頭を働かせることで、ここまで成り上がれたというサクセスストーリーだという。
本の出版に先駆けること2カ月前、田村はツイッターでこんなつぶやきをしている。
「高校を卒業して、芸能界しか知らない偏った人生の僕ですが…それなりの世渡り術というか、立ち回り術があります。僕でよければ相談に乗ります。みんなの悩みを募集中!」
選挙戦出馬が噂されたこともある政治への関心も高い田村だけに、当初は出馬前の草の根運動かと見る向きもあったが、実際は本を出版するにあたってのリサーチと宣伝を兼ねてのものだったようだ。
「もっとも寄せられたお悩み相談が、『アイドルはキスで落とせるんですか?』など、想像以上のショボさであったため、淳が解決策をつぶやいたのはたったの5回。『全ての悩みに返信できないので、あらかじめご了承下さい』と断りを入れていたものの、あまりに低い回答率に相談も増えない。反応の悪さにキレた淳が『ふざけた相談でもマジレスします』とリツイートしたこともありました」(芸能ライター)
その一方で、ネットで書いたことを取材なしに丸々記事にされる被害にあっていた田村。ついにプロフィールに「このTwitterを引用して記事にする場合は、御連絡下さい。出来るだけ取材には応じるつもりです」と入れるようになった。150万人を超えるツイッターのフォロワーを持つ田村。思うようにいかないSNSには、うまく立ち回れずにいるようだ。
(塩勢知央)