E-girlsで活躍するAmiが、7月29日のソロデビューを前に、アーティスト名を「Dream Ami」にした理由を公表した。7月13日の「週刊EXILE」(TBS系)において、「自分の原点はDreamにある」とコメントしたものだ。
そのAmiは、今でこそソロイベントに1000人以上を集客するほどの人気者になったが、実は芸能生活14年目という苦労人。そのデビューは中学2年生だった2002年、最年少メンバーとしてdream(当時の表記)に加入したときだった。そのDreamもまた、チャンスに恵まれずに苦しみ続けた歴史を持ったグループなのである。
今でこそE-girlsを構成するグループの一つとして、アリーナツアーも行っているDreamだが、ほんの3年前まではたった20分の出番しか与えられないこともあった。それは2012年8月に開催されたTOKYO IDOL FESTIVAL(TIF2012)でのことだ。
この年、E-girlsの一員として、アイドルの祭典であるTIFに出演したDream。このとき彼女たちに与えられた出番は夜の9時10分からのわずか20分に過ぎなかった。だがその限られた場で彼女たちは、お得意のノンストップダンスを披露。他のアイドルたちに衝撃を与える「伝説のステージ」となったのである。
当時はまだ、Dreamのことをよく知らない人も少なくなかった。だが、Dreamのダンスを目の当たりにしたアイドルたちは、「あの人たちと同じステージで踊るのは恥ずかしい」と口にするほどのショックを受けていた。それほどまでに、Dreamのダンスは次元が違っていたのだ。
それまでの10年あまり、Dreamは迷走と低迷を続けていた。2005年には当時流行していた芸能人女子フットサルに参加。2006年にはグラビア系の事務所に移籍。2008年にはLDHに再移籍するものの。あくまでインディーズアーティスト扱い。2010年には念願のメジャーデビューを果たすものの、ランキングは29位止まりだった。もがいてももがいてもなかなか上には行けなかったのである。
それでも彼女たちは、TIFのステージで他のアイドルたちを圧倒したように、着実に実力を付けてきた。そんなDreamがついに脚光を浴びたのは、E-girlsとして2012年11月にリリースした3rdシングル「Follow Me」がオリコン2位のスマッシュヒットに輝いたときだ。今でこそランキング上位の常連になっているが、それはここ3年ほどのことなのである。
現在は4人体制で活動しているDreamは、自分たちのことを「宇宙一あきらめの悪いグループ」と称しているという。ソロデビューまで実に13年以上をDreamの一員として過ごしたAmi。今ではかつての苦しかった日々も、いい思い出になっているかもしれない。
(金田麻有)