“ラブライバー”と呼ばれるファンたちのファッションや行動がなにかと話題になっている「ラブライブ」。最近は大学の掲示板にビラを貼りまくる迷惑行為が話題になったばかりだが、他人に迷惑をかけるほどの暴走は、ラブライバーに限ったことではないようだ。
それは、アイドルのプロデュースを仮想体験できるゲームの“アイマス”こと「THE IDOLM@STER」(アイドルマスター)。現在はアニメやマンガ、CDなどにマルチメディア展開しており、そのファンたちはプロデューサーの頭文字を取って“アイマスP”と呼ばれている。
4月に幕張メッセで開催されたアイドルマスターのコンサートでは、Pの文字をかたどった被り物で会場の外を練り歩いていたアイマスPが、千葉県警の警察官に職務質問されるというシーンが話題になった。もっともこれは非常識とはいえ、他人に迷惑をかけるほどではないので、ネット上では生温かい目で見守る人が多かった。
ところが先日、ナムコが経営するゲームセンターにおいて勃発した事件は、さすがに看過できないものとなった。それは、同所で開催された「三浦あずさ」というキャラクターの聖誕祭イベント後に発生したもの。とあるアイマスPがレア度の高いグッズを持ち出し、一部の参加者がそれを囲んで土下座しながらの礼拝(?)を始めたのである。
言うまでもなく。営業中の店舗でのこのような行為は営業妨害になりかねない。主催者側の店舗スタッフも思わず止めに入ったが、その制止にも関わらず、この儀式はしばらく続いたという。アイマスPの熱意はともかく、これは明らかな迷惑行為だと言えよう。
さらに、この様子を撮影した写真がツイッターに投稿されたことで騒動にさらに火が付いた。ひとつはこの行為が具体的に知れ渡ったため、暴走したアイマスPたちへの非難がネット上で燃え上がったこと。もうひとつは、写真がモザイクなしで投稿されたため、被写体となったアイマスPたちが「無許可でアップされた!」と、投稿者に対して怒り心頭になったことである。
無許可うんぬんの話はもっともだが、そもそもの発端が営業中の店内での迷惑行為にあることは間違いない。今回はゲームセンターという限定された場所の行為に留まったが、これが衆人環視の場所だったら、一般人にも不快感を与えたことだろう。自分の好きなものに集中するのは素晴らしいことだが、周りに迷惑を掛けないように気を付けてもらいたいものである。
(金田麻有)