社会

森喜朗は何でそんなにエラいのか?「安部総理に人事のアドバイスも」

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 森氏といえば、思い出されるのが「失言の多さ」。総理時代には、

「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国」

「(選挙の時に)無党派層は寝ていてくれればいい」

 などと発言し、そのたびに波紋を呼んだ。また、01年にハワイ・オアフ島沖で訓練中の水産高校の実習船「えひめ丸」がアメリカ海軍の原子力潜水艦に衝突され沈没した時には、事故の報告を受けたあともゴルフを続けていたことで大問題に。結局、12年11月の衆院解散で議員生活に終止符を打った。

 ところが、“過去の人”になったと思いきや安倍氏が総理に返り咲くと、再び、日の当たる場所に戻ってくるのだ。2人は、同じ派閥「清和会」の出身であり、そのつきあいのきっかけは69年の衆院選まで遡る。政治部デスクが説明する。

「この選挙に森氏が初出馬した際、自民党からは泡沫候補と見られて公認をもらえなかった。それでも森氏は、出馬前に今松治郎(元総務長官)の議員秘書をしていた縁から、岸信介元総理が応援演説に駆けつけたことで下馬評を覆してトップ当選。その時の恩返しとして後年、岸の外孫である安倍総理の後見人として支え続けているのです」

 後輩の活躍を温かく見守る先輩──であれば、ほほえましくもあるが、黙っていられないのが森氏。すでに政界を引退しているが、同じ早大雄弁会出身で、盟友の青木幹雄元自民党参院議員会長(81)と一緒に“アドバイス”をしているというのだ。政治ジャーナリストはこう話す。

「内閣改造や自民党役員人事では、助言というより誰がどの役職に就くのか、安倍総理に『指示』を出しているのです」

 アベノミクスで株価を大幅に上昇させるなど、一定の成果をあげている現職の総理大臣が長老たちの意見に従うのには、理由があった。政治ジャーナリストが続ける。

「昨年9月、第2次安倍改造内閣発足の時に、水面下で森氏と青木氏が、今回は地方創生担当大臣の石破茂氏を総理に担ごうとする動きが見られたんです。驚いたのは安倍総理。森氏らは議員時代に『石破嫌い』を公言していたんですから」

 安倍総理の後見人でもある森氏の「手のひら返し」は、不可解な行動にも映るが‥‥。

「警告とまでは言いませんが、『国民からの人気があっても勘違いするなよ』と。議員バッジをつけてなくても、自分たちは党内で発言力があることを示したかったんですよ」(前出・政治ジャーナリスト)

 安倍氏は総理になってから、多忙を理由に派閥の会合に顔を出す機会が減り、派閥内での求心力にかげりが見えているという。

「『清和会』の会長は細田博之衆院議員ですが、森氏のほうが存在感があり、何かコトが起きれば所属議員は森氏に従うでしょう」(前出・政治ジャーナリスト)

 また、「参院のドン」と恐れられた青木氏のもとには、今でも参院議員が頻繁に挨拶に訪れるという。

 9月の総裁選で対抗馬は今のところ見当たらない安倍総理だが、実は、長老コンビが“暗躍”して動きだすことが最大の脅威になっているというのだ。

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