乳がんの摘出手術を行い、5年生存率が50%と診断されたことを公表した北斗晶。彼女の呼びかけで乳がん検診に行く人が増えるなどポジティブな効果も出ているが、当の乳がん患者からは否定的な声が多くあがっているというのだ。
乳がん患者の交流会にも参加するなど、現場の事情に詳しい医療系ライターが、患者たちの声を代弁する。
「乳がん患者の間では、北斗さんの発言に反感を持つ人が多いんです。なかでも傷痕の公開を決意したことについては、『そんなことをして喜ぶ患者なんて一人もいない!』と非難ごうごうですね。5年生存率に関しても『残れる半分に入るためにこれから頑張る』と発言されていますが、これでは“半分は死ぬ”と言っているのと同じ。他の患者さんに対してあまりにも失礼だと総スカン状態です」
北斗のブログによると、傷痕の公開を決意した理由は乳がん撲滅が目的だとしている。これに対しては「多くの女性が勇気をもらえる決断」と評価する声もあるが、前出のライターは北斗の考え方が一方的だと顔をしかめる。
「乳がんでは乳房を失うという、女性としては受け入れがたい治療を受けなければなりません。そのため現在では心理面のケアが重要視されており、乳房再建術を含めていかに傷痕を隠すか、目立たないようにするかを患者さんたちが必死に考えているんです。ここで北斗さんが傷痕を公開したら、乳がんではあんな傷痕が残るのかという誤解を世間の人に与えかねません」
もちろん北斗本人は純粋な善意で発言を続けているのだろうが、もう少し配慮が必要だったのかもしれない。
(白根麻子)