笑顔よりも涙のほうが目立ったのが、11月26日に発表された今年の紅白歌合戦の顔ぶれである。例年になく大幅な出場者の入れ替えが行われ、落選や初出場ならずで涙をのんだ者のコメントが目立った。
「落ち込んでる暇はない」(まさかの落選となったきゃりーぱみゅぱみゅ)
「みんなでサラッと泣きました。少しだけ泣いて、来年は楽しく過ごそう」(2年連続の出場とはならなかったHKT48の指原莉乃)
「紅白ダメだった…ごめんね」(初出場が有力視されながら漏れた西内まりや)
さらに連続出場が3回で終わったももいろクローバーZは、出演者発表の直前に「紅白歌合戦を卒業します」と“先手”を打ってきた。70年代までのように70~80%台の視聴率を取ることはなくなったとはいえ、やはり音楽業界にとって「金看板」であることは間違いない。
ここで注目したいのが、大みそかの前日に行われる「日本レコード大賞」との微妙な綱引きである。
「紅白を逃した西内まりやも、昨年が最優秀新人賞で今年が優秀作品賞。西内が所属するライジングプロは、フェアリーズや新里宏太など、ほぼ独占で最優秀新人賞枠を持っていますね。ただし、紅白には力が及びませんが(笑)」(スポーツ紙放送記者)
AKB48系列の後塵を拝しているハロプロ勢もレコ大には強く、今年も新人賞にこぶしファクトリーを、作曲賞につんく♂を送り込んでいる。
近年は10%台がやっととはいえ「紅白がダメなら、せめてレコ大でも」という慣習は残っているようだ。