マギーが写真集とスタイルブックの発売記念イベントにて、ベッドに入った状態での記者会見に臨んだ。男性もののYシャツを羽織った姿は、その下に何も身に着けていないようにも見え、マスコミも注目。だがその様子を見た音楽ライターは、この会見に違和感を抱いたという。
「40代以上の人は、この記者会見を見てジョン・レノンとオノ・ヨーコのベッド・インを思い出したはず。司会者もやたらと“ベッド・イン”という単語を連発していましたからね。そんな狙いがあったとしたら、それについて触れた報道がなかった点で失敗ですし、そもそもベッド・インの趣旨から考えてずいぶんと失礼な話です」
このベッド・インとはベトナム戦争真っ最中の1969年に、自身の結婚を平和アピールに活用しようと考えたレノンが、新妻のオノとともに行ったパフォーマンスのこと。2人は13日間にわたってホテルの自室に記者を招き入れ、ベッドに入った状態で平和について説いたのである。その試みは多くのアーティストに影響を与え、ポピュラー音楽の歴史におけるエポックメイキングなイベントとして記憶されている。
「マギーが言うには、写真集でもスタイルブックでもベッドがキーワードになっているということでしたが、後付けの理由にしか聞こえません。そもそも司会者が『今回、ベッド・イン取材ということで』と言っていることからも、レノンに対するオマージュだったのは明らか。だったらレノンと同様に、ベッドに入るマギーの周りを記者が取り囲むくらいの舞台は用意してもらいたかったですね」(同・音楽ライター)
そのベッド・イン取材でマギーは、ステージを隠していた幕を下ろした時に、ベッドの縁にチョコンと腰かけていた。ベッド・インを徹底するなら、最初からベッドに入っているべきだったはず。結局はアンダーウェアを付けているかどうかばかりが注目されてしまったが、それならベッドすら必要なかったわけで、詰めの甘さが会見の狙いをボカしてしまったのではないだろうか。
(金田麻有)