少女たちが時に笑い、時に涙する運命のステージがまた今年もやってくる。本番を前に本誌では40歳以上限定でプレ総選挙を実施。不動のエースが不在となったAKB48で、オヤジ受けの頂点に立つのははたして。
カメラが向くと口をポカン
6月6日に開票される「第4回AKB48選抜総選挙」で何といっても気になるのが、第1回と第3回を制している、前田敦子が出馬を辞退した影響である。
さっそくオヤジたちに意見を聞くと別表のとおり、前田と人気を二分してきた大島優子の圧勝となった。
主だった理由は「かわいいから」「性格がよさそう」といたってシンプルな回答。まさにアイドルの王道を行くがごとく明快だ。
オヤジを代表して芸能レポーターの佐々木博之氏が語る。
「前田には負の魅力があった。言葉は少ないし、人見知りな部分が見えていて、要は素人っぽさがあった。その意味で大島が支持されるのもわかりやすい。やっぱり、どこか素人感が抜けていません。番組で急にカメラが向くと口をポカンと開けていたりして、油断した表情のことが多い。でも、そこに引かれるんです。ほら、オヤジは風俗でも素人を売りにしているのが好きでしょう?完璧じゃない感じがいいんだよね」
AKB48に詳しいライターのシン上田氏は昨年、前田に入っていた13万9829票の行方についてこう解説する。
「AKB誕生の初期メンバーでもある前田には、それだけ思い入れのあるファンが多いわけですが、彼女に投票していたのはそうしたコアなファンと、テレビで見て楽しむ程度のライト層と半々ぐらいだったと思う。彼女に入れていたライト層の票はまんべんなく他のメンバーにバラける。一方、コアなファンの票が大島に流れることはないでしょう。とはいえ、その票の動きが大勢に影響することはないと思いますね」
上田氏によれば、コアなファンは自分でアイドルがブレイクするまで育てるのを趣味にしているという。その意味で、すでに頂点に立ったこともある大島に投票することは考えられないというわけだ。一方で今年は、発表される順位が40位から64位までに拡大された。
「前田に思い入れがあって前田が出ないなら一緒に“卒業する”というファンもいるでしょうが、こうした状況下、残ったコア層は少ない票でも順位の変動を楽しめる人気下位のメンバーに投票することが予想されるんです」
つまり昨年も3位以下を大きく引き離した大島を脅かす存在はいないということ。それだけに大島へのプレッシャーは並大抵ではないだろうが、センター返り咲きは確実に見えてきた。