還暦を過ぎてもなお人々から愛され続けるお笑い界のトップスター、明石家さんま。先頃発表された「好感度の高い男性芸能人」と「第8回好きな司会者ランキング」の2つのアンケート調査でトップに輝いた。
「どちらもぶっちぎりの得票数を獲得しました。さんまは誰に対してもわけ隔てなく接し、どんなに毒舌を吐いても、根底に惜しみない愛を感じさせる。得意の出演者いじりでは、必ず笑えるオチに持っていくよう、細心の注意を払って応対しています。そんなバランス感覚の良さから当事者はもちろん、スタッフや芸能事務所からの覚えもめでたい。海千山千の大御所から素人まで、安心してまな板の上の鯉になることができるわけです」(芸能ライター)
そんな気配り上手をもってしても、対応に苦慮し、心の休まる日々がなかったというのが、あのSMAP独立騒動とフジテレビの加藤綾子アナ独立発表だった。芸能界で顔が広く友人も多いうえに冠番組を持つさんまは、騒動になるずっと前から動きをキャッチしていた。さんまにはSMAP、加藤アナ双方との共演番組もある。ひとたび自分が口を開けば、あっという間に騒動を巻き起こすことは必至だったため、口にすることも許されない。じっと我慢の日々が続いたという。
「さんまは口から先に生まれたと言われるくらいのおしゃべり。寝る寸前までしゃべり続けている。そのうえとんでもないせっかちで、食事も風呂も5分で済ませるほど。美容院で待たされるのが嫌で、自分で白髪を染めるし、病院で待ちたくないと、健康診断すら受けないほど徹底している。そんなさんまが言いたくてたまらないことを胸に秘めたまま、沈黙を続けていたのだから、さぞかしストレスがたまったに違いありません」(芸能ライター)
報道されてようやく、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組「ヤングタウン土曜日」では、
「SMAPとカトパンを抱えて、バレたら俺のせいにされるんじゃないかと、グッとこらえて過ごしてきて。よく我慢した。ほめてあげたい、自分を」
と、我慢の日々を過ごしたことを明かしている。
「裏事情を知りながら、それでもなおかつ口にチャックし、何食わぬ顔で共演を続けたのだから、大した役者ぶり。ひたすら時よ早く過ぎろ、と念じていたといいます」(女性誌記者)
見かけによらぬ口の堅さで大いに男をあげたのだった。
(塩勢知央)