◆よもやま話「オフ会」◆
この間、読者さんとオフ会をしました。といっても私の友人兼読者と、担当さんの知り合いのギャンブルライターの方ですけどね。
そのライターさんが、私の遊技データをこう絶賛してくれました。「浜田さんはヤメ時がすばらしい。私らが見れば、そのすごさがわかります。いったいどうしたら、あんなマネができるんですか?」と。
おさらいしますと、不肖・私の立ち回りは「浮いたらヤメ」「ダメな台はすぐ見切る」を徹底した逃げ特化型の戦術です。こうすることで「大勝ち・勝ち」と「負け」は宿命的に訪れますが、「大負け」はせず、その「大負け」をただの「負け」で済ませた分がプラスになっていくというロジックです。
こう考えるようになったキッカケは、パチンコ・パチスロ攻略誌のスタッフ時代。同僚は全員、雑誌が掲げるボーダーを頼りに立ち回り、彼らは負けても、負けても「今は下にブレてるだけ」「確率はいずれ収束する」と追加投資を続け、結局、大負けしてスッカラカンになる典型的なカモ。
私はそんな彼らをイタいと思うと同時に「打ち手には遊技時間や軍資金に限りがある。攻略誌は机上の空論では?」と感じるようになりました。こうして私は「甘い台なら負けても回したほうが長い目で得」という固定観念を捨てた立ち回りに目覚め、それが絵そらごとではないことを証明すべく、遊技データを掲載しているわけです。
◆実戦指南「打っジョブ」◆
なお、冒頭のライターさんが指摘したように、この立ち回りは確立するよりも実行することのほうが難しいです。コツは、監督として指示する私と、打ち子として実践する私がいるイメージで挑むことです。
私がこれをできるのは、約25年前に裏麻雀で打ち子として雇われていた時代や、約15年前にパチスロの打ち子を数人束ねていた頃の経験が生きています。
使う側としては、打ち子たちをいい条件で打たせなきゃ自分が損する。打ち子は常に監視されながら打つ。この意識で挑むと「俺をヘンな台に座らせたら俺が損する」と感じ、また「雑に打ったら、監督である俺に殺される」と気を引き締めるようになります。
遊技にも、ただ遊ぶだけじゃなく、すべき作業(ジョブ)があり、この「打っジョブ(監督としての作業と打ち子としての作業)」が意識できるようになったら、パチンコだけでなく、全てのギャンブルで収支はアップします。
◆プロフィール 浜田正則(はまだ・まさのり)パチンコ生活歴30年。業界寄りの記述をする「パチンコライター」とは一線を画し、ファン目線で真実のみを文章につづる「ギャンブルライター」として19年目を迎える。漫画の原作者としても活躍しており、作品は多数。