土地の高低差を大好物とするタモリが、いろいろな街を実際に歩いて探索するバラエティ番組「ブラタモリ」(NHK)。6月4日放送の「伊勢神宮~人はなぜ伊勢を目指す?~」では、何と番組歴代最高視聴率の18.6%をマークした。
「現在のバラエティ番組は視聴率が15%を超えたら高視聴率と言われています。『ブラタモリ』は5月4日の『京都・伏見 ~伏見は“日本の首都”だった!?~』でも16.0%を叩き出していますから、今や人気バラエティ番組と言えます。08年のパイロット版放送時の視聴率は5.6%でしたから大躍進ですよ。当時はいくらMCにタモリを迎えても探索散歩番組では地味すぎて視聴率が獲れないということで、一時は『ブラタモリ』の企画を潰そうかという話まで出ていたと聞いています」(テレビ誌編集者)
その後、タモリの「笑っていいとも!」(フジテレビ系)終了もあり、地方に足を運べるようになった。
「それでも、あくまでタモリが面白がるという視点は変えずに、番組側の視点をプラスしたのは現場スタッフの機転です。その甲斐あって番組は徐々に視聴率を伸ばしていき、6月3日には国土地理院から『測量の日』功労者として制作スタッフが表彰されるまでになったのです」(前出・テレビ誌編集者)
他の誰かでは代わりがきかない視点を持っているタモリがMCだからこそ、「ブラタモリ」は成功していると言えるだろう。