NHK大河ドラマとして3年ぶりに20%超えを果たすなど視聴率好調の「真田丸」。ヒロイン役の長澤まさみ(29)は時代劇に似つかわしくない現代風のセリフ回しで異彩を放っているが、撮影現場でも“浮いた存在”になっているという。
長澤が演じるのは、主人公・真田信繁(幸村)の幼なじみである「きり」。史実上は、信繁の側室となり、最期まで添い遂げた生涯のパートナーだ。その特異なキャラについて、ドラマ解説者の木村隆志氏が語る。
「現段階では、信繁に好意を寄せ続け、見込みがないとわかっても付きまとい続けるストーカーキャラ。時代劇でありながら、ドラマでは現代の女性のように描かれていて、『やだ~』とか『知らねぇ~』のように語尾を伸ばす“タメ口”のセリフが印象に残ります。また、デレ~ッとしたかと思えば、プク~ッとふくれっ面をしたりと、かなりオーバーな演技は、昔からの大河ファンには、受け入れにくいかもしれません」
一部視聴者の間で、「ツンデレ演技」が大不評の長澤だが、撮影現場でも孤立する姿が目撃されていた。ドラマ関係者が明かす。
「スタジオでは1人でポツンと過ごしていることが多いですね。他のキャストの皆さんが撮影の合間に談笑していても、その輪にはあまり加わらず、少し距離を置いているように見えますね」
堺雅人(42)や大泉洋(43)ら主要キャストは、カメラが回っていない場所でも役名で呼び合って結束を高めているほど。
「収録現場のムードメーカーは石田三成を演じる山本耕史さん(39)。とにかくスケジュールが多忙な山本さんは楽屋で居眠りすることも多く、スタッフが起こしに行くこともしょっちゅう。寝ぼけ眼で現場に入って、他の役者さんに『石田さん、寝ちゃダメだよ~、秀吉さんカンカンだよ』なんてイジられてますよ」(前出・ドラマ関係者)
そうしたやり取りを寂しそうに見ていたのが長澤だ。
ドラマスタッフが言う。
「実は長澤さんだけ、きりではなく、いまだに“長澤さん”扱いなんです」
現場で「仲間はずれ」にされた長澤は常々周囲に、
「みんな役名で呼ぶのに私だけ‥‥何で?」
と、ボヤいていたという。だが、決して長澤のせいではないと前出・ドラマスタッフは証言する。
「大河ドラマの現場はすごく男くさい。昔は役作りのために何日も風呂に入っていない俳優さんがいても周囲は平然としていましたからね。男性陣と女性陣の間に見えない壁ができてしまうのもしかたありません」
それでも、ドラマは毎回高視聴率を記録している。
「地上波より2時間早くオンエアされることから“早丸”と呼ばれるBSプレミアムの放送を合わせれば毎回20%を超えています」(NHK関係者)
年内放送される、この人気ドラマはまだ前半。クランクアップまでには現場で「きりちゃん」と呼ばれたい!?