ジュリー氏は幼少期に「3年B組金八先生」(TBS系)に出演するなど、芸能活動も行っていた。大学卒業後、フジテレビに入社する。フジ局員が明かす。
「秘書室に勤務していましたが、当時人気だったF1のレポーターにジャニーズ所属の近藤真彦(52)やKinki Kidsの堂本光一らをねじ込みました」
フジ退社後は、ジャニーズ事務所に所属し、スタイリストとなる。現在は代表取締役副社長で、自社CDレーベルなどの関連会社社長も複数務めている。
「世間的には担当グループの『嵐』を現在のようなスターにした、と言われていますが、この成功もSMAPの売り出し方を模倣したにすぎず、業界内では評価は高くない。関係者の人望もありません」(常田氏)
そんなジュリー氏の事務所での威光を確認できるのが、初詣でだ。
「SMAPなど“I女史派”のグループメンバーを除き、所属タレントほぼ全員で神奈川県川崎市の神社に参拝に行くんです。その時ジュリーさんはタレントを引き連れ、先頭を歩きます」(制作関係者)
今年は「I女史派」だった山下智久(31)も「ジュリー詣で」に現れ、関係者を驚かせた。一方、ジャニーズ帝国には、喫緊の課題が持ち上がっていた。女帝から新女帝へ全権力を禅譲する案件だ。
「メリー氏が高齢を理由に一線から身を引けば、逃げ出すタレントが出ると言われています。今年1月のSMAP騒動を前に、怪しい所属タレントが事情聴取されました」(芸能記者)
以前、ジャニーズに所属していた、実業家にして作家の平本淳也氏が明かす。
「仕事でテレビ局などに行くと、所属している若い子から『どこかいい事務所知りませんか?』と、相談を受けます。高齢のジャニーさんを心配する声も大きい。ジャニーさん、メリーさんがいなくなると事務所が終わる、ということをよく理解していますね」
話をSMAPに戻そう。
芸能事務所の売り上げの大きな部分を占めるのは、CDやグッズなどの物販だ。1月のSMAP解散騒動の際、ファンは代表曲「世界に一つだけの花」の購買運動を行い、今年だけで30万枚以上もの売り上げを上乗せしている。すでに257万枚も売れた大ヒットシングルにもかかわらずである。
「SMAPメンバーがようやく休止を呑んだやさき、ジュリー氏がNHKに今年の紅白での『SMAP活動休止発表』を提案したと聞いています。その時、所属のタレント全員が『応援団』として舞台に上がり、紅白の大トリをジャニーズでジャックするということのようでした」(前出・制作関係者)
冒頭のシーンに象徴されるように、ジュリー氏とNHKの関係は「蜜月」そのものだ。10年からの5年間、紅白の司会を務めたのはジュリー派代表の嵐。翌年も、ジュリー派に属しNHKで朝の帯番組「あさイチ」を持つ、V6・井ノ原快彦(40)が起用されている。
香取らが解散に翻意した8月こそ、紅白出演交渉の開始する時期であった。