突如、湧き上がった「デキ婚」報道の裏である力が動いていた。これが芸能界のドンの実力の一端なのか。その支配力は他を圧倒している──。
「これを真夏の怪談と呼ばずして何と呼べばいいのか。新聞の1面を飾る特大芸能ニュースが、当日の情報番組やワイドショーなどテレビでは一切報じられなかったわけですからね」(ベテラン芸能デスク)
8月24日付の日刊スポーツの1面を飾ったのは
〈有吉の子供 夏目三久アナ妊娠 熱愛!! 結婚は未定〉
という特大の独自スクープだった。10本の地上派レギュラー番組を持ち、テレビで見ない日はない人気者の有吉弘行(42)、そのお相手がTBS「あさチャン!」での清楚な司会ぶりが“朝の顔”として定着してきたフリーアナ・夏目三久(32)となれば、文句なしのビッグカップルに違いない。
記事では、2人が交際するきっかけを、11年に夏目が日本テレビ退社後に初めてレギュラー出演した「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)での共演とし、交際時期は不明ながらも、すでに夏目は妊娠、一部の関係者には報告しているという衝撃的な事実が大々的に記されていた。
ネットニュースなどではその概要がトップニュースとして拡散されたものの、当の夏目が出演する「あさチャン!」で記事を取り上げることはなかった。そればかりか、その他のワイドショーでも、この流れを引き継ぐかのように一切記事を取り扱うことがない面妖な事態となったのだ。
「この日刊の記事をもとに他紙が事実確認に動くと、有吉の事務所も当初は『昨年末まで交際はしていたが現在は別れている』と、少なくとも交際していた事実は認めつつ、やんわりした否定だったんです。ところが、その日のうちになぜか『事実無根』と一転して日刊の記事を全否定するコメントに修正されました」(夕刊紙芸能担当記者)
事態はまさに急転直下。その間に何があったのか。
「テレビ各局には、夏目の所属事務所から『日刊スポーツの記事に一切触れるな』という指令が下っています。あわせて有吉の事務所にも猛抗議の電話が入ったため、事態は急速に封印される流れとなったのです。今や事務所の稼ぎ頭として八面六臂の活躍をする有吉の脳裏に、ブームが去って干し上げられた猿岩石時代の苦労が頭をよぎったのは間違いありません」(前出・芸能デスク)
スクープが出た翌日の25日、日刊スポーツは「有吉夏目アナ年内結婚へ」と打ち、夏目が来年3月に「あさチャン!」を卒業するという、ダメ押しの記事を掲載した。しかし、かん口令が敷かれたテレビ同様に他紙は「事実無根」「事務所否定」などと報じ、騒動は一気に収束へと舵を切ったのだ。