あふれるほどの野球愛から、今春には「週刊ベースボール」(ベースボール・マガジン社)で月1連載「中居正広の『とことん野球好き!!』」をスタートさせたSMAP・中居正広。かねてから、業界内外で野球好きは有名だ。
試合熱や選手のデータ量は、現役選手やOBも舌を巻くほど。独自の視点で斬るコラムも、専門誌の読者をうならせるに十分な内容とあって、評判は上々だ。では、中居の野球好きのルーツは、いったいどこにあるのか。
長年アイドル雑誌でイケメン取材を続けているライターは言う。
「小学生のときは、野球中心の生活だった中居少年。引っ越したあとも、自転車で30~40分かけて、練習に通ったそうです。その甲斐あってキャプテンになったんですが、小5でヒジを故障。医師からは、『手術したら治る』といわれたそうですが、兄弟が3人いた中居家は金銭的な余裕がなくて、手術を断念。読売ジャイアンツに入団する夢をあきらめたそうです」
幼い正広に影響を与えたのは、父・正志さん。物心がついたときから、父が観ていた野球中継を一緒になって観ていた。気づけば夢中になり、早朝6時に起床して朝のニュースを見て、素振りして、朝食を食べて、また素振り。そのフォームを見た正志さんが、「今の球はいい」と言って、会社へ行くのが日課になった。
ランドセルを背負って、ランニングのつもりで走って通学。授業が終わって帰宅すると、18時からナイターをラジオで聴く。19時からテレビ中継を観て、テレビの中継が終わる21時から再びラジオを聴いて、その後は素振り。小学生のころはそんな毎日を過ごしていた。
「小学校のときにできたマメは、今でも残っているそうです」(前出・アイドル誌ライター)
超ファザコンを自認する中居にとって、そのマメは逝った父を思いだせる、愛おしい産物かもしれない。
(北村ともこ)