ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガー(73)は70年代後半に7万5000ワードもの回顧録を執筆していたが、その出版を拒否しているという。当時100万ポンド(約1億1000万円)ものギャラを受け取り、原稿を執筆したミックだが、その伝記の出版をしないことを決めており、すでにギャラも返金しているという。
現在のところ、その原稿はライターのジョン・ブレイクが「秘密の場所」に保管しているとザ・スペクター誌の寄稿文の中で明かした。
ジョンはその原稿について「私が確認した限り、ある出版者はその原稿をボツにしていました。性と薬物に光を当てていたからです。その原稿が書かれた80年代前半当時、ショッキングさとインパクトは自伝が成功するための大切な要素でした」「しかしながら、今読むと小さな傑作です。ストーンズが情熱を持ち、若さと理想主義への炎を燃やしながら素晴らしい曲を生み出していた時に書かれた完璧に保存されたタイムカプセルと言えます」と綴った。
さらに、ジョンはその原稿の中でロックミュージシャンの派手な部分ではなく、静かで思慮深いミックの素顔が書かれているとし、「全ての有名な夜遊びは、ショーが終わってからのお楽しみだったのです。こういった派手な部分により、ストーンズが舞台裏で要求したことなどの噂が立ったのです。キャビア、ビンテージのシャンパンなど、彼らはそういったものを食べたことがありませんでした。彼らは真剣すぎるほどショーのことを考えていました」「ミックはいつもランチに炭水化物を食べていました。『おそらく8パイント(約4.5リットル)』の水も飲んでいました。ステージで10パイント(約5.7リットル)分も消費していたからです」
ザ・ローリング・ストーンズのマネージャーであるジョイス・スミスは、この原稿の存在を認めているものの、その出版の許可を出すことはないと声明を出している。