なぜ、こんな流れになってしまったのだろう?
4月14日に放送された日本テレビ系バラエティ番組「ザ!鉄腕!DASH!!」と、その後番組である「世界の果てまでイッテQ!」での“オレンジ”の両極端な扱いに視聴者の戸惑いが隠せなかった。
この日の「鉄腕DASH」では、DASH島で4年前に見つけた“謎の柑橘の木”から柑橘を収穫する内容を放送。通常のみかん畑などでは、太陽の光を遮るものを作らずに光合成がたっぷりできるいい環境でおいしいみかんは育てられるものだが、DASH島の柑橘の木は無人島ということもあり、4年前の時点では日当たりを遮るように木々たちが生い茂り、40年間もその環境が続いた。
その後、TOKIOはその柑橘の木の周辺の環境を改善。約1300日かけて丹精込めて育てた甘夏がやっとこの日収穫の瞬間を迎え、甘夏が大切に育てられた過程が感動を生んだのだが、後番組の「イッテQ」ではせっかくの“果実”の扱いが一転してしまった。
この日の「イッテQ」では“お祭り男”の宮川大輔が世界各国で開催されるお祭りを体験する、「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」を放送。このなかで宮川は、イタリアで行われた『オレンジ戦争』と呼ばれる祭りに参加したのだが、このお祭りというのが、市民がオレンジを投げ合うという奇祭だったのだ。
宮川は投げ込まれるオレンジの弾丸をひたすら受けるも、彼の活躍もあり、チームはみごと3位入賞。しかし、「鉄腕」から番組を続けて観ていた視聴者はなんとも言えない複雑な気分になってしまったという。
「『鉄腕DASH』で、オレンジが長い期間をかけてとても大事に育っていったことで感動を生みました。ところが、その直後の番組でオレンジを投げ合う姿を放送するとは何とも複雑。『オレンジ戦争』はイタリアの伝統的な祭りで、同じ線上で話すのはおかしいですが、やはりこの流れだと『鉄腕』の感動も、『イッテQ』の笑いも半減してしまう結果となりますね」(エンタメ誌ライター)
視聴者も「オレンジを頑張って育てた流れを見た後にこんな祭りを見せられても‥‥」「日テレの日曜の黄金ラインで何やってるんだよ」「ハッキリいってこの流れは残酷すぎる」と、あ然とした声を書き込まずにはいられなかったようだ。
1週でも企画のオンエアをズラすことはできなかったのだろうか?
(田中康)