漁港にいるかのような旬の魚介と利き酒師が厳選した日本酒のマッチング
いつでも地元民で大にぎわいの長いアーケード「阿佐谷パールセンター商店街」から横道を少し入ったところに、主張しすぎない佇まいが好ましい居酒屋「つきのや」がある。オープンは2010年だが、それ以前から仕事仲間だたという店員のみなさんは家族経営のような仲の良さで、居心地がいい。何を頼んでも安くてうまく、特に築地で仕入れる新鮮な魚介類を使った料理は驚くべきもの。
旬の「ホタルイカ天婦羅」や「ホタテの殻焼き」などを突きながらちびちびと日本酒をやっていると、まるで漁港にでもいるような気分になってくる。1年でも食べられる時期がほとんどない「花わさび醤油漬」も、ピリリと辛いワサビの風味に甘い花の香りが混ざって、なんとも粋な味だ。
しばらくすると店内に独特の香りが漂いはじめた。特別なルートで仕入れているという新島産の“生干し”くさやで、これまた貴重なもの。豪快に手でむしって口に入れてしまえば匂いは気にならず、強烈な旨味がまた酒を進めさせる。
女性スタッフの長尾さんは利き酒師の資格を持っており、わからないことがあれば何でも聞くといい。その日の気分や食べたいつまみに合わせたおすすめを教えてくれるし、季節限定の貴重な日本酒に出会えることも。
■つきのや
住所:東京都杉並区阿佐谷南1-14-12 パティオエルスール1F 電話:03-5378-8007 営業時間:17:00~24:00 定休日:月