みなさん、こんにちは。鉄道の情報をお伝えする「レールクイーン」の小林未来です。伊予鉄道の「坊っちゃん列車」前編に続き、後編をお送りします。いざ坊っちゃん列車に乗車し、出発です。
坊っちゃん列車は路面電車には珍しく、機関士さんと車掌さんが乗車していて、列車の歴史や松山城などの観光案内もしてくださるので、より車窓を楽しめます。
学生服のようなレトロな制服姿の車掌さん。マイクを使わず、声を張ったアナウンスは汽笛にも負けないくらいの迫力で、引き込まれました。斜めがけにしたカバンもかっこよくてつい見惚れていたら、カバンの中やハサミまで手にとって紹介してくださるというサービス精神にも感激しきりでした。
小説「坊っちゃん」の中で、「マッチ箱のような汽車」と表現された客車はコンパクトで、木製のカーテンやランプを模した照明もクラシカル。煙突からは煙に見立てた水蒸気が。当時のSLはこうだったのかなぁと、少しだけ松山の歴史に触れられた気がしました。
途中から席が空いたので、冷んやりした木の椅子でガタンゴトンとしっかり伝わってくる振動を味わいながら、あっという間に終点松山市駅へ。ここでは、珍しい手作業の転車も必見です。小さい客車とはいえ人力で押すのは大変そうで、思わず「がんばれー!」と声をかけてしまいました。
片道約20分の坊っちゃん列車の旅。昔懐かしい路面電車の車窓から、歴史の残る松山の街並みをぜひ眺めてほしいです。
【観光列車「坊ちゃん列車」伊予鉄道】
道後温泉駅 - 松山市駅を1日6往復、道後温泉駅 - 古町駅を1日2往復(2系統とも車両点検のため減便する日もあり) 毎日運行 運賃/800円(1乗車)
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