1月4日に開催された日本相撲協会の臨時評議員会において、貴乃花親方の理事解任決議が全会一致で承認された。同会の終了後には、池坊保子議長が貴乃花親方の解任を発表。“役員待遇委員”への二段階降格となったことを明かした。
各メディアでは会場となった東京・両国国技館に取材陣を派遣し、午前11時前に始まった臨時評議員会の結果を待機。記者会見での発表を受けて午後には様々なメディアが「貴乃花解任」を報道していた。だがどこよりもいち早く降格を明らかにしたのは、マスコミではなかったというのである。
「実は日本相撲協会の公式サイトが一番最初だったようです。各協会員の役職を紹介する『職務分掌』というページが午前中のうちに書き換えられ、貴乃花光司の名前が“理事長および理事”から“役員待遇委員”へと移動していました。このページのソースコードを見ると、11時48分22秒に更新した記録があることから、おそらく臨時評議員会で解任が決まってすぐにページを更新したのでしょう」(IT系ライター)
しかし記者会見を待たずに人事異動を発表するのは、公益財団法人として適切な対応とは言いがたいはず。なぜこのように異例なほど迅速なページ更新を行ったのか。前出のIT系ライターがこんな見方を示す。
「理事解任の決議を受けてからページを手作業で書き換えたのであれば、書き換え後の確認作業なども必要ですし、こんなに早く更新することはほぼ不可能なはず。そうなると今回の理事解任が既定路線で決まっていて、新しいページをあらかじめ用意していたと考えるのが最も自然です。事前に書き換えのテストも済ませておき、解任決議を受けて更新ボタンを押したのかもしれません」
つまり今回の臨時評議員会は、すでに内定済みの貴乃花親方解任を確認するための儀式だったということだろうか。ともあれ多くの相撲ファンが今回の決議に納得していないのは確かなのかもしれない。
(金田麻有)