人気者の亀梨和也でさえ、この惨状を救うことはできなかったのか。亀梨主演のドラマ「FINAL CUT」(フジテレビ系)が1月9日にスタートし、初回視聴率が7.2%に留まった。この数字はフジの火曜21時枠ドラマ(前身の火曜22時枠を含む)としては、15年7月期の「HEAT」が記録した6.6%以来、2年半ぶりのワースト記録となったのである。
「この火曜21時ドラマは系列局の関西テレビが制作する枠で、17年1月期の草なぎ剛主演『嘘の戦争』や同4月期の小栗旬主演『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』といった話題作が目白押し。低迷する月9ドラマより高視聴率をマークすることも多く、もはや関テレドラマこそがフジテレビドラマの看板だと期待されているほどです。それが今回、知名度も実績もある亀梨を起用したのに低視聴率に留まったということは、もはや“フジテレビ系のドラマ”というだけで視聴者が嫌厭する状況になっているのかもしれません」(テレビ誌ライター)
実際、前述の7.2%という視聴率は関東地区のものであり、関西テレビのおひざ元である関西地区では10.7%と二ケタをマークしていたのである。つまり関東では「どうせフジのドラマだろ?」と嫌厭する視聴者が多いのに対し、関西では「関テレドラマなら面白そう!」と期待する視聴者が多いと思われるのだ。
「関テレはこの火曜21時枠に相当な力を入れており、キャストの顔ぶれを見ても佐々木蔵之介や藤木直人といった実力派が脇を固め、女優陣にも栗山千明や橋本環奈といったヒロインクラスを惜しみなく投入。それゆえ関西地区の10.7%こそが本作の実力だとみなすのが順当でしょう。関東地区での体たらくはもはや、『フジ系ドラマ』という看板自体が最大の障壁なのではと疑わざるを得ませんね」(前出・テレビ誌ライター)
こうなったらフジテレビはこの枠を「関西テレビアワー」などと銘打って、フジテレビの制作ではないことを前面に押しだすように開き直ったほうがいいのかもしれない。
(金田麻有)