楽天の安樂智大(27)による後輩へのパワーハラスメントが発覚し、それに加担していると強く疑われているのが田中将大(35)だ。13年。球団創設初の日本一に貢献した〝レジェンド〟も今は昔。お荷物と化したことで、電撃トレードが現実味を帯びてきた。
パワハラ首謀者の安樂が球団から自由契約という形で責任を取らされ、予想以上に騒動が拡大した12月1日、田中は公式X(旧ツイッター)で〈この度は皆様にご心配をおかけし、申し訳ございません〉と謝罪した。
「Xでは『ハラスメントは許されない』などと書いていますが、複数の球団関係者から『田中は一緒になって盛り上がっていた』との証言が飛び出すなど、実は完全にクロ扱いです。これまでも自分勝手な振る舞いに球団職員を含めて手を焼いていましたが、思わぬ形でそれが表面化したことで、残り3勝に迫った日米通算200勝を楽天で達成させることに赤信号がともっている。それよりも、球団のイメージ低下を防ぐために放出もやむなしの声が日増しに高まっている。あとは三木谷浩史球団オーナー(58)の決断しだいです」(メディア関係者)
今季推定年俸4億7500万円をもらいながら7勝に終わり、ファンから「年俸泥棒!」との野次も飛ぶが、名声を持つ大投手だけに引き取り先が見当たらなかったのも事実のようだ。
「一時は巨人・原辰徳前監督(65)が最後の砦になると言われていたが、退任してしまった。宙ぶらりんになりそうだったところに利害関係が一致する相手が現れました。12月6日にみずから自由契約を選んだ中田翔(34)を2年総額6億円で獲得した中日です」(前出・メディア関係者)
6日の会見で中田は「ラストスパートだと思っている。全力でやる」と一塁レギュラーを譲らない決意を語った。しかし中日には、これまで正一塁手だったビシエド(34)や11月29日に巨人から獲得した中島宏之(41)がいて、同ポジションが丸かぶりする状態だ。
「楽天は補強が思うように進んでおらず、このままでは来季から指揮する今江敏晃新監督(40)も3年連続となるBクラス必至の情勢で、回避には長距離砲の内野手が不可欠です。今後2年間、年俸3億5000万円を払う必要はありますが、ビシエドはNPB在籍9年目で日本人扱いとなるため、起用法の制約が大幅緩和されるのが魅力です。年俸、選手の格を考えれば、田中とおおむね釣り合いが取れており、なおかつ両球団は昨年も涌井秀章(37)、阿部寿樹(34)の大型トレードが成立していて関係は良好。立浪和義監督(54)にとっても、起用の優先順位が下がったビシエドを厄介払いするには最適な手段となる。交渉がまとまれば、世間が大注目する〝電撃トレード〟になります」(テレビ局関係者)
膝の状態が万全ではなく143試合フル出場するのは厳しい中田を休ませながら、ビシエドを使うという用兵も考えられるが、ビシエド自身も指名打者制があるパ・リーグに移籍すれば活躍の場が広がるのは間違いない。思わぬパワハラ騒動を機に、水面下で動き始めた田中との大型トレードは成立するのだろうか。