超党派の国会議員で作る「日中友好議員連盟」が、4月27日から中国を訪問する。自民党の二階俊博元幹事長の後任として議員連盟会長に就任した森山裕幹事長としては、1月に続き今年2度目の訪中となる。
報道では、日本産水産物の早期の輸入再開などの懸案解決に向けた働きかけを行う考え、となっている。ところが日中関係筋によると、森山氏が最も熱心なのは、中国が20年以上前から続けている日本産牛肉の輸入停止措置の早期撤廃だ。
というのも、森山氏は畜産が盛んな鹿児島県選出だからで、この問題には力を入れてに取り組んできた。1月下旬に鹿児島県霧島市で開かれた畜産振興大会で、参加者から中国の日本産牛肉の輸入再開について聞かれると「できるだけ急いで再開したい。中国からの需要は高く、障害はだいたいなくなってきている」と、早期再開に期待感を示した。
中国は日本での牛の病気「BSE」発生を受けて、2001年から日本産牛肉の輸入停止措置を続けている。2019年に日中両政府が輸入再開に向けた協定に署名したものの、中国側で発効の手続きが行われていないことから、日本からは輸出できない状態が続いている。森山氏にとって、輸入停止措置の早期撤廃は悲願なのだ。
先の日中関係筋は、
「鹿児島市議からの叩き上げである森山氏の、鹿児島産牛肉に懸ける思いはわからないでもないが、自民党幹事長にはもっと日中関係全体を考えてほしい。そうでなくても石破茂政権は親中のイメージが強いのに、これでは中国に足元を見られるだけだ」
今の石破政権には、誰も森山氏に忠告できる人物はいないようだ。
(田中紘二/政治ジャーナリスト)