昨年9月の「悪夢の大失速の呪い」が今なお、チームにはびこっているのだろうか。広島カープ22歳の新星・二俣翔一が4月2日のヤクルト戦でバントを試みた際にファウルチップとなり、ボールが顔面を直撃。そのまま口元を手で覆ってうずくまると、コーチに支えられながらベンチ裏へ姿を消した。
試合後、新井貴浩監督は「歯が2、3本折れているので、病院に行っている」と説明。詳しい症状は不明だが、すぐに試合に復帰するのは難しいのではないかとみられる。
二俣は2020年の育成ドラフト1位で、捕手として静岡・磐田東高校から入団。2022年に内野にコンバートされ、オフに支配下登録を勝ち取った。今季は開幕から1番・右翼でスタメン出場し、2戦目にはプロ初の猛打賞をマーク。この日は、ヤクルトの3番サンタナのセンターへの大飛球を背走しながらジャンピングキャッチし、スタンドを沸かせた。
これで広島は開幕からわずか4試合で、新外国人モンテロ、秋山翔吾、二俣の3人が離脱した。加えて右手中指末節骨骨折でリハビリ中の坂倉将吾もやっとネットスローを再開したばかりで、早くも野戦病院と化している。そんな惨憺たる状況で浮上したのが、昨年9月に5勝20敗という歴史的大敗で撃沈した「大失速の呪い」を疑う声だ。
二俣がケガをした打席は、延長10回無死一塁の場面で、新井監督としてはバスターで相手を揺さぶりながら、最終的にバンドで走者を進めたかったのだろう。だが二俣は打撃が絶好調だっただけに、自由に打たせてよかったかもしれない。野球に「たられば」はないが、ファンにとってはそれくらいショックなアクシデントだったのである。
(ケン高田)