時の経過はあまりに残酷過ぎた!?
30年の歴史がある長寿バラエティ番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」(フジテレビ系)が3月22日に最終回を迎えた。最終回は意外にも石橋貴明が司会を務めた音楽番組「うたばん」(TBS系)のパロディ企画で構成されており、過去の名場面を振り返った。
スタジオではとんねるずのほかに同番組から誕生した音楽ユニット・野猿のメンバーに、ゲストとして松田聖子も出演。野猿は「みなさんの~」スタッフで結成されたユニットだが、活動期間は1998~2001年ということもあり、番組ファンにとってもその姿をじっくり見るのはひさびさのこと。
野猿解散から十数年が経過していることもあって、みな見た目に変化が見られていた。特にファンに見た目の変化で衝撃を与えたのが、野猿最大のヒットシングルで人気ドラマの主題歌にもなった「First impression」でヴォーカルを務めたCAこと音声スタッフの荒井千佳さんだ。
荒井さんは03年にスタッフを辞め、現在は2児の母として主婦業に専念しているが、ビジュアルこそ美しさがあったが、ネット上では歯がやたら黄ばんで見えたなどと話題になっており、「顔はガッキーに似てるのにな」「ヘビースモーカーなのかもね」「いろんな意味であの日の記憶のままで留めておきたかったな」と、残念がる声が多数見られた。
「野猿は紅白に出演したりと当時は絶大な人気を誇っており、とんねるずの2人も芸人としての姿とは違ったアイドルのようなオーラを放っていましたから、ファンにとっては当時のメンバーのイメージが色あせるどころか美化され過ぎているところもあります。中でもCAの場合は歌唱力など光るものを持っていながらも、1曲だけの参加でしたから、ファンがもっと見ていたいという思いが強かった。それだけに今回のCAの姿にファンが受けるショックも大きかったのかもしれません。とはいえ、彼女は表舞台で歌うことをイヤがっていたようで、ギャラを受け取ることも拒み、唯一もらったギャラもラジカセということでしたし、そこはスルーしてあげたいところですね」(エンタメ誌ライター)
石橋も久しぶりにメンバーたちを見て、「あん時(野猿として活動している時)はかなり小ギレイになったんだけど、あれから十何年経って、また汚くなったね」と話すなど、変化が見られたのはCAだけではなかった。続けて石橋は「やっぱスタッフになったね」と声をかけていたように、これこそが表舞台に立つ演者たちを輝かせるために自分たちの見え方を気にせず、番組作りに奮闘するスタッフたちの本来あるべき姿。スタッフたちにとってはこの十数年の老け具合も頑張った勲章なのかもしれない。
(権田力也)