売れる前に仲間と同居する芸人は少なくない。その目的は、家賃や光熱費を浮かせるため。現在はテレビタレントとして大成したお笑い芸人も、かつては食うに困っていた。赤貧だった頃のサンドウィッチマンや、「ダメよ~、ダメダメ」で一世を風靡した日本エレキテル連合はそれを理由に、相方と住んでいた(現在はともに同居を解消)。
この例とは異なり、大の親友がゆえに同じマンションに住むパターンもある。在阪時代の陣内智則とチュートリアル・徳井義実がそうである。
「陣内さんは2007年、女優の藤原紀香さんと最初の結婚をしていますが、彼女との新婚生活をスタートさせるまで住んでいたのが、大阪市内のマンション。徳井さんが901号室、陣内さんが903号室でした。この2人に、シャンプーハット・こいで、中川貴志、吉本新喜劇の座長・すち子こと、すっちーを加えた5人は、“イケメン5”(イケメンファイブ)と呼ばれ、ローカル番組まであったほど。男前でしゃべりが達者、女性ファンが多いのが特徴でしたが、陣内さんと徳井さんは特に仲良しでした」(エンタメ誌ライター)
ご近所ゆえプライベートの女性関係も熟知。陣内は、徳井が彼女としょっちゅうケンカをしては、9階のベランダから飛び降りようとする彼女を引きとめて、最後に抱きしめて「好きや」と言う一連の修羅場を、何度も耳にしているという。
「その彼女とは真剣に付き合っていたんですが、飛び降りたがりグセがあったそう。『昨日も寝てないんです』と、陣内さんはしょっちゅう相談されていたそうです。エレベーターの前が徳井さんの部屋だったので、女性の『ウワー!』、『ギャー!』という奇声を何度も聞いたらしい。ある日は、心配した陣内さんがチャイムを鳴らすと、ケチャップまみれになった徳井さんが出てきて、『大丈夫です』と言ったとか(笑)。相当な修羅場だったんでしょうね」(前出・エンタメ誌ライター)
ある夜、徳井が帰宅すると彼女はすでにベランダに座っており、“準備万端”だったこともあったという。それに懲りたのか、30歳になった徳井は将来を考えて、彼女とお別れしたという。イケメン独身芸人には、苦労も多いようだ。
(北村ともこ)