なぜ北海道に縁もゆかりもないジャニーズタレントを使うのか。来年春に放送予定の北海道150年記念ドラマ「永遠のニシパ ~北海道と名付けた男 松浦武四郎~」(NHK)にて、嵐の松本潤が主人公の松浦武四郎役に起用されることがわかり、道産子の不興を買っている。
その松浦武四郎は「北海道」という地名の名付け親でもあり、道内では小学校で松浦について学ぶという歴史上の有名人。そんな重要人物をなぜ松本が演じるのか、その理由がさっぱり見当たらないというのだ。当の松本自身は「この作品を通して、アイヌの人々の文化、北海道の歴史を視聴者の皆様に感じて頂けたら嬉しいです」とのコメントを発表しているが、その発言について北海道出身のライターはこう憤る。
「東京出身の松本になぜそんなことを言われなきゃならないのか、道産子としてはまったくもって納得いきません。北海道について描くなら、地元では英雄的な存在の演劇ユニット『チームナックス』のメンバーを起用するほうがはるかに納得がいきます。今や大物俳優に成長した大泉洋のほか、映画等で主演を務める安田顕や『めざましテレビ』(フジテレビ系)のプレゼンターに就任したばかりの戸次重幸などがいますからね。せっかく北海道について描くドラマなのに、これでは出だしからガッカリですよ」
もっとも、テレビ局とジャニーズの癒着は視聴者の間でも根強く噂されているもの。紅白歌合戦の司会者には嵐メンバーがローテーション起用されているとも言われている。ところが、今回の起用には、当のジャニーズファンからも疑問の声があがっているというのだ。
「ジャニーズではTOKIOの松岡昌宏、そして生田斗真が北海道出身者として知られています。二人とも主役級の俳優として活躍していますし、生田のほうは来年の大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』へのレギュラー出演も決まっており、NHKとの関係も良好。なぜその二人をさしおいての松本起用なのか。嵐メンバーというのが理由であればジャニーズファンもガッカリでしょう」(前出・北海道出身ライター)
せっかくの北海道150年記念ドラマに、早くもケチがついてしまったようだ。
(金田麻有)