バイオリニスト高嶋ちさ子の父親で、ビートルズの日本担当ディレクターとしても知られる高嶋弘之氏が、去る7月9日放送の「ご参考までに。」(日本テレビ系)に出演。まだ日本では無名だった4人を売り出すために「情報操作」をしていたことを明かした。
「ビートルズの担当になった1964年当時、音楽関係者はもちろん、日本にはまだ彼らを知る者はいなかったそうです。それでも4人が“絶対来る”と信じた高嶋氏は、部下をマッシュルームカットにさせ、早くも彼らの髪型をマネし始めた青年が現れたというウソの情報を週刊誌で記事にしてもらったりしていたといいます」(芸能ライター)
今、こうしたことをすれば大問題だが、まだそういった「ヤラセ」もまかり通っていた時代なのだろう。高嶋氏は別のインタビューで、他にもとんでもない売り出し作戦をしていたことを吐露している。
「流すレコードをみんなで聴き入る『レコードコンサート』を開催。事前にサクラとして参加させた女子高生に『シー・ラブズ・ユー』の曲中で悲鳴を上げてくれと指示しておき、本番中にそれを実行。そのうち全員が『キャーッ』と叫ぶようになるということもしていたようです」(前出・芸能ライター)
売るためにはなりふり構わないということだが、ふたたび前述の「ご参考までに。」に戻れば、高嶋氏はこの番組で、少々聞き捨てならないことを告白している。
「週間ヒット速報を作って、ビートルズはね、売上枚数ゼロ一個足すぐらいしましたよ」(番組中の高嶋氏の発言)
ヒットチャートの掲載先は明言していなかったが、いずれにしても売上を上増ししていたというのだから驚く。ナレーションでは「そんな努力もあってビートルズは日本で大ブレイク」とまとめていたが、SNS上でもさすがにブーイングが飛び交った。〈昔話だからと堂々と言ってて良いんか? 情報操作してましたって〉〈ビートルズを売るために虚偽広告を出しまくってたとか…〉〈ビートルズの日本での流行がヤラセと販売枚数の偽造でつくられたものだとテレビでやっててマジかよって思った〉
前出の芸能ライターが言う。
「この番組は日テレが開局65年を機に朝ドラを作ろうという名のもと、ドラマになりそうな実話を紹介していたプログラムです。ただ、こうしたヤラセ行為を、過去のこととはいえ、堂々と放送する日テレの神経を疑います」
いずれにしても、娘は猛女で知られる高嶋ちさ子。やはり親子ともども型破りなところがあるようで──。
(魚住新司)