不祥事続きの巨人は7月17日付で老川祥一前オーナーが引責辞任。翌日付で読売新聞グループ本社代表取締役社長の山口寿一氏が新オーナーに就任した。
「近年は正直、読売新聞に入社して出世していった人間にとって、巨人に行かされることは苦痛でした。行ったら行ったで、問題が起きて頭を下げさせられるだけですから、一刻も早く球団を去りたくて仕方がない。山口オーナーに関して言えば、これまでも現場介入も辞さぬほど積極的に球団にかかわってきましたから、適任者といえましょう。それが現場の監督やコーチ、選手にとっていいのかはわかりませんが…」(巨人番記者)
泥酔暴行、衣服を脱いだ姿でのパーティ、窃盗…と、「紳士たれ」とは名ばかりとなったチームを引き締める意味合いもあるのかもしれない。
そうした現実を突きつけられた球団内では何とここに来て、一部であの人物が再評価されているというのだ。
「清武英利元GMですよ。2011年の“清武の乱”で追放され、球界では『悪者』のイメージになっていますが、巨人にとっては“必要悪”だったんですよ。今は“清武色”を一掃することに躍起となっていますが、それでうまくいっていない。結局、嫌われ者がいたから、うまくいっていたんです」(スポーツ紙デスク)
確かに悪いイメージがついてしまった清武氏だが、彼には功績もあった。
「FA補強を否定して、『育成』を掲げて自前で主力選手を育てる環境を整備しましたからね。あの清原をホテルに呼び出して、契約しない旨を伝えたのも清武氏でした。当時は今の西武以上にコンプライアンスを遵守する球団だった。清武氏が去った巨人は今、ムダな大型FA補強を繰り返し、不祥事も乱発される有様です」(前出・スポーツ紙デスク)
新オーナーは、今さら清武氏のやり方を参考にしたりできるのかどうか。