12センチ以上の驚きジャンボ焼きギョーザ 戦後から何ひとつ変わらない幸せの味
昭和24年、中国山東省出身のユウさんが始めた小さな中華料理屋だった「泰興楼」。戦後間もない日本で「満州で食べた餃子が忘れらない」という常連客のリクエストに応え、メニューにはなかった餃子をその場で皮から手作りして大評判を呼んだ。
特徴はその大きさ。「12センチ以上」と数字で説明されてもピンとこないかもしれないが、初めて目にする誰もが「こんなに大きな餃子は見たことがない!」と驚愕するレベルで、丸々としたそのひとつを箸で持ち上げれば、ズシリと腕に伝わるのは喜びの重さだ。絶妙に焼き上げられた皮はそのビッグサイズゆえ、部位によってモチモチとパリパリの食感両方が味わえ、それがしっかりと味付けされたあんと奏でるハーモニー。当時の常連客もきっと感じていたであろう「食の幸せ」が、きっちりと受け継がれた美味といえよう。
単品でお腹がいっぱいになってしまうボリュームだが、ニンニクを使っていないので意外と食べ切れてしまう。まだ余裕があれば、膨大なメニューを眺めて次のつまみを選ぶのもまたうれしい。具沢山のあんをパリッと揚げた春巻もいいし、柔らかくタレで煮込んでからシャキシャキのニンニクの芽と炒めた砂肝もいい。となると追加は、やはり紹興酒?
■泰興楼 八重洲本店
住所:東京都中央区八重洲1-9-7 電話:03-3271-9351 営業時間:月~金11:00~14:30/17:30~22:30、土11:30~15:00/17:30~21:30 定休日:日・祝