女性2人が高い志とともに始めた奇をてらわない正統派
一昨年、中目黒駅から歩くこと十数分の路地裏に、志ある女性2人がオープンさせた一杯酒場。あたりが暗くなる頃、ぽつりとひとつの赤提灯がともり、まっさらな白いのれんに店名「銀紋」の文字。そこに吸い寄せられる、老若男女問わずの常連客たち。こんな映画かテレビドラマの舞台のような店が、本当にあるのだ。
ここ「銀紋」は、もともと飲食店勤務だった女性のまゆぽんさんが、ある時「自分の店を持ちたい」と思い立ち、古くからの友人、あこさんを誘って始めたお店。そんな経緯だから初めは興味本位の客も多かったというが、どんな老舗にも負けない、奇をてらわない正統派の魅力と居心地の良さ、そして気軽に入れるお手頃さで、すっかり地元に根付く真の大衆酒場となった。印象的な店名は、おふたりともが好きだという秋田の酒蔵「両関」の名酒から取っており、酒は両関のものが各種揃う。
料理のモットーはシンプルで、「きちんとした素材を使い、丁寧に作ること」。人気の「にらつくね」は、驚くほど大ぶりのニラ入りつくねをじっくりと焼き上げたホクホクさがたまらない。「ホタテ酒盗和え」を日本酒と合わせれば夢心地。締めには、良い新そばの実が入った時のみ出会える「そばがゆ」で、ほっこりと腹を満たしたい。
■晩酌 銀紋
住所:東京都目黒区東山1-31-6 電話:非公開 営業時間:18:00~24:00(L.0.23:30) 定休日:水