9月15日、家族や近親者に看取られ、東京都渋谷区の自宅で息を引き取った樹木希林さん。享年75。2003年に網膜剥離で左目の視力を失い、05年には乳ガンが見つかり右乳房の全摘出手術を受けた。その後、一時は完治の診断を受けていたが、13年には全身にガンが転移したことを公表していた。
樹木さんはこの10年間で08年6月公開の「歩いても 歩いても」、13年9月公開「そして父になる」、15年6月公開「海街diary」、15年5月公開「海よりもまだ深く」、今年6月公開「万引き家族」と、是枝裕和監督の映画作品に多数出演。是枝監督は今年3月に樹木さんからガンが骨に転移したことを聞かされていたことを明かした。
関係者によると樹木さんは9月14日深夜に容態が急変。家族が別居中の夫・内田裕也に連絡を入れ、内田の声が聞こえるように携帯電話のスピーカーをオンにセットし、意識が薄れていく樹木さんに内田の声が聞こえるように呼びかけてもらったという。それから間もなくして樹木さんは旅立ったそうだ。
「樹木さんは岸田今日子の従弟・岸田森と1964年に結婚しますが68年に離婚。73年10月に内田と再婚。わずか1年半で別居。およそ45年間の別居婚を継続しました。9月17日に東京・桐ヶ谷斎場で樹木さんの家族葬が営まれましたが、内田は出棺の際には立ち会わず、火葬には立ち会ったそうです。内田の左胸には『HOW ABOUT NO?』と書かれた『あり得ない』という意味の缶バッチがあったため、どんな言葉よりも内田の現在の心境をロックンローラーらしく表しているのではないかという声もあるようです。樹木さんの死にショックを受けているという内田は、数日中には文書で樹木さんへの思いを公表したいとのことですが、内田の心と身体を気遣う声が各所からあがっているそうです」(女性誌記者)
今年7月29日、8月5日の2週にわたり「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ系)で放送された、樹木さんのナレーションによる「転がる魂 内田裕也」の監督を務めた崔洋一氏によると、内田は「100まで生きる」と言っているそうだが、くれぐれもご自愛願いたい。