対外的には滝沢が一歩リードしたかに見える、ジャニーズの覇権争い。このあと、“マッチ勝家”や“ヒガシ長秀”が「俺が跡目だ!」と主張する「清洲会議」が行われるのか否かに注目が集まるが‥‥。
「恐らく、その可能性は低いでしょう。というのも、あくまで滝沢が継いだのは、Jr.の育成やコンサートの演出面のみだからです」(ワイドショースタッフ)
近年のジャニーズ事務所は、ジャニー氏の姉であるメリー喜多川氏(91)と、その娘の藤島ジュリー景子氏(52)が経営面を取りしきり、ジャニー氏はプロデュース業に専念。この分業スタイルは業界でも広く周知されていた。
「一部報道ではジャニー氏とメリー氏の派閥対立も噂されていました。実際にはそこまで深刻に敵対してはいないものの、ジャニー氏はメリー氏に頭が上がらず、現場と事務方との間に微妙な温度差があったことは事実です」(ワイドショースタッフ)
ところが、滝沢の引退発表を前に、両者間で「同盟」が結ばれたのだという。
「滝沢はジュリー氏と直接話し合って、『経営にはタッチしません、敵対しませんよ』という意思を伝えたそうです。結局、メリー氏もジュリー氏も、ジャニー氏のプロデュース力なくして事務所の成功がなかったことは百も承知。まだ36歳と若い滝沢がその後継者になるのは渡りに船なんです。滝沢に対しては、『子会社のポストをやるから、あんまり調子に乗るなよ』といった姿勢です。つまり、すでにジャニーズ本体の幹部と言われる近藤や東山が焦る理由はあまりない。むしろ、カーレースのチーム運営に執心し、芸能活動に未練がない近藤は『これで責任が軽くなった』とホッとしているそうですよ」(ワイドショースタッフ)
東山も9月16日、MCを務める情報番組「サンデーLIVE!!」(テレビ朝日系)で滝沢の決断に触れ、
「僕はその思いに対して、しっかり協力しなくてはいけない」
と協調路線をアピールした。東山も、自身がプロデュースする舞台に後輩を抜擢するなど、滝沢に近い立ち位置にいるが、
「結婚して子供もいるし、『引退してまでやるつもりはない』というのが本音でしょう」(ワイドショースタッフ)
しかし、戦国時代においては、嫡男を殺してまで今川に攻め入った武田信玄の例を見るまでもなく、一時の同盟などアテにはできない。風雲急を告げるのは、当主である“ジャニー信長”がみまかってからだという。
「昔から面倒見のいい滝沢は、育成に携わるJr.のみならず、後輩の嵐や関ジャニ∞、KAT-TUNや山下智久(33)らからとにかく信頼されている。ジャニーズの今の“稼ぎ頭”を完全に押さえているわけです。恩師であり父と慕うジャニーさんが亡くなったのち、経営陣と意見が対立することがあれば、その時はどうなることやら‥‥」(事務所関係者)
次なる“合戦”の火種はいまだにくすぶっているようである。