同情する余地はないのだろうが、これが正しい報道の在り方なのかは微妙なところ?
30代女性に対する性的暴行の疑いで逮捕された14年の「ミスター東大コンテスト」ファイナリストである稲井大輝被告。現在は保釈されているという稲井被告だが、現在はある出来事から、かなり落ち込んでいるという現状を東京スポーツが報じている。
性的犯罪を犯したことを考えれば、当然のことだとは思うが、稲井被告が落ち込んでいる理由は犯罪を犯したという事実についてではなく、事件をテレビ番組で紹介されるうえで自身のコンプレックスについて大々的に取り上げられたことが原因のようだ。
「安藤優子らがメインキャスターを務める10月24日放送の情報番組『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)で、稲井被告の事件を紹介する際、稲井被告の『容姿』をイジるような場面があったんです。稲井被告は写真撮影時にはマスクをしたり、スマホや財布で口を隠すようにしていることを説明。そのうえで、マスクをしている理由については『口元がカワハギみたいと中傷されてから口元を隠すマスクが手放せないらしい』という知人の証言を、稲井被告の横顔とカワハギの写真を横並びにして紹介していました。ようするに口元がコンプレックスだから隠しているということですが、そのコンプレックスを全国ニュースで触れられたことでダメージを受けているようです」(エンタメ誌ライター)
実際、ネット上でも「相手が犯罪者だからって何をやってもいいとは思えない」「カワハギに似ているっていう情報いるか?」「他局を出し抜く情報がないからといって、コンプレックスをバラすってさすがフジテレビだな」「この犯罪者を庇うわけじゃないけど、この特集はなんかイラっとした」といった声が上がっている。
一部視聴者も不快感を抱いていたという事実もあるだけに、フジテレビも今回の世間の反応を受け止めて、事件そのものと直接関係のない内容を報じるにあたっては、もう少し慎重になったほうがいいのでは?
(権田力也)