何かとお騒がせの元貴乃花親方が、家族にも見切りをつけた。糟糠の妻と離婚したことを発表したのだ。日本相撲協会を退職し、現在は無収入。そんなやさき、早くも「政略婚活」の動きも浮上し、このまま「脱金欠」に向けて一直線だというのだ。孤高の元大横綱に、いったい何が起きているのか──。
「正直言って、(貴乃花)親方はこのままいけば、一社会人として生活していけるか非常に不安。これまでは妻の景子さんが食事の準備はもちろん、身の回りの世話もほとんどこなしていた。ところが昨年より夫婦仲が冷えきってからは、かなり生活がすさんでいたと聞いています。マフィア風のコーディネートも景子夫人が選んでいたほどですが、離婚後は地味なスーツスタイルにネクタイもルーズな結び方でクタクタ。プライベートではコンビニの食事で腹を満たしているそうですから、一刻も早く再婚しないとマズいですよ」
そう心配するのは、元貴乃花親方の花田光司氏(46)=以下、貴乃花=の近況を知る元後援会関係者だ。
11月27日に元フジテレビアナウンサー・河野景子さん(54)との離婚を発表したことで、周囲からも危惧の声が上がっているのである。後援会関係者が続ける。
「15歳で角界入りした親方は一般常識を知らないまま相撲道に邁進し、ここまでやってきた。そのため、どうしても世間の常識には疎いところがある。その点、親方の身の回りの世話を一手に担っていた景子さんは『チーママ』と呼ばれていたほど、周囲への気遣いができる人で、部屋の運営も彼女が仕切らなければ無理だった。実際、今年の春以降、景子さんが部屋にほとんど出入りしなくなった頃から、貴乃花部屋の環境は一変。まるでタコ部屋のようになり、部屋の閉鎖もむべなるかな、という感じでした。今から思えば、親方が相撲協会を退職した時点で離婚も決意していたのでしょうね」
95年7月に結婚してから実に23年もの夫婦生活が激変したのは、昨年11月の元横綱日馬富士による愛弟子の貴ノ岩暴行事件がきっかけだった。
当時、取材に当たった相撲担当記者によれば、
「貴乃花の怒りは、周囲が見ていても鬼気迫る勢いでした。マスコミを寄せつけない無言の憤怒の矛先は最終的にモンゴル互助会、ひいては相撲協会の事なかれ主義に向けられた。すでにこの段階で夫婦仲は冷えきっていたようですが、被害者は貴ノ岩であるわけですから、景子夫人も独断専行の貴乃花を全力でバックアップしていました。ところが、今年2月に突如、周囲や家族にも相談せずに相撲協会の理事選に出馬。2票しか獲得できずに惨敗すると、見切りをつけて、景子さんは副業に邁進するようになった。この頃から芸能界復帰の準備も進めていたようで、かつてのおしどり夫婦を知る関係者にも、修復は無理と映るようになった」
さらには、長男である優一氏の芸能界進出にも怒り心頭だった。芸能記者が解説する。
「もともと靴職人だった優一氏を芸能事務所に紹介したのは、ほかならぬ景子さん。まだ靴職人として3年ほどしか修業していない優一氏をタレントまがいにテレビ出演させていたことに、貴乃花は憤慨。景子夫人をたびたび叱責していた。芸能界入りを希望していた優一氏の意向を尊重したい景子さんと、猛反対の貴乃花の間で最後まで意見が合わず平行線の状態が続いていて、最終的に景子さん側に優一氏がつく構図になっていった」
離婚による慰謝料などはないものの、貴乃花の今後の生活は茨の道が待っていると、ベテランのスポーツライターが明かす。
「貴乃花の家計は火の車なのは間違いない。相撲協会の退職金として1000万円が、他に功労金の支払いも予定されていて、総額5000万円ほどの金額を年が明けて、手にする予定です。ところが、五反田の自宅には2億円の抵当権が設定されているほか、1億8000万円の根抵当権もあることから、資金繰り的にも相当苦労しているはず。現在も自宅には景子さんが住んでおり、今後は海外留学中の未成年の娘2人の養育費も相当額が必要となるでしょう。実際、孤立無援の貴乃花はかつての旧貴乃花部屋でマネージャーとやもめ暮らしをしています。賃貸で借りているその生活ぶりは質素そのものです」
わずか1年足らずで、奈落の底に落ちた貴乃花は前途多難なようだ。