18年の競馬界はとてつもない記録続き。3冠牝馬・アーモンドアイがジャパンカップで驚愕のレコードを樹立。手綱を取ったC・ルメール(39)が年間最多タイのGI8勝(18年12月23日現在)。藤田菜七子(21)もJRA女性騎手の記録を次々に塗り替えた。その勢いでいよいよ競馬人気は次のレベルへ移行しそうだ。
今年の注目は、3月1日から実施される女性騎手の負担重量減だ。スポーツ紙記者が解説する。
「日本中央競馬会(JRA)は昨年、女性騎手の減量特典を見直した。一般競走に限り、50勝までは4キロ減で、51勝から100勝までは3キロ減。さらに、それ以降も永続的に2キロ減を保証される。したがって、18年12月23日終了時点で、通算52勝(中央47勝、地方5勝)で負担重量1キロ減の藤田騎手は、3月の開催から再び3キロ減で騎乗できる」
この破格の恩恵は、藤田ほか、地方競馬の女性騎手に与えられる。
「JRA側は、国内の女性騎手が長期間にわたり活躍できることを念頭に置くと同時に、『菜七子フィーバー』をバックアップし、売り上げを伸ばしたい。最盛期は4兆円超の売り上げを誇るも、一時は40%余りも減り、やっと3兆円が見えてきた」(スポーツ紙デスク)
同時に、藤田に期待されるタイトル奪取の一つがローカル開催のリーディングジョッキーの座である。
「4月の福島開催が楽しみです。18年11月の裏開催の第3回福島では、最終レースまでもつれ、5勝で5人が並び、最後は2着と3着の回数で順位が決まり、藤田騎手は5位だった。大接戦を演じた津村明秀、丸山元気、吉田隼人ら裏開催の主力組にとっては、頭の痛い話です」(競馬ライター)
さらに永続2キロ減保証もまた、破格の数値で、
「地方の名古屋と笠松の永続保証は1キロ減、海外の仏では17年に2キロ減でスタートも、見習い女性騎手がローカル開催で初のリーディングに輝いてから見直しがあり、今は1.5キロに下方修正された。JRAも見直しの可能性を示唆している」(スポーツ紙記者)
負担重量が1キロ減になって取りこぼしの目立つ藤田が再び、白星街道を突っ走るか。
快進撃の期待は、アイドルホースのアーモンドアイにも注がれる。
「すでに国内を制圧した以上、関係者の次走の目標は3月のドバイ遠征。ここで結果を残せば、日本のホースマンの悲願、凱旋門賞初制覇も夢ではない。ただ、海外遠征は本当に難しい。アーモンドアイに適性があればいいのですが‥‥」(スポーツ紙デスク)
今年の競馬界はヒロインがクイーンを目指す。