それではと、記者(40代・独身女)も何か試してみたくなった。折しも下半身系に働きかけるものもあるのではという疑問が湧いていたところ、桑江氏が出してくれたのは「カツアーバ」というアマゾン川流域に生息するコカノキの幹の薬酒。ブラジルでは古くから絶大な効果を発揮するとのことで、さっそく、ジンジャーエールで割ったものをグビリ。見た目はやや濃いめの茶色といったテイである。一口目をクイッといくと、エグみもなくサラッとした飲み口で、5分ほどでグラスを空けてしまった。
「女性がこれを飲まれると、あからさまに男性へのボディタッチが増えるんです。今日が初めてのデートだろうなぁというようなカップルのお客さんに飲んでもらったら、みごとに女性のほうからノリノリで男性を引きずるように仲よくお帰りになりました」
へぇ~と聞きながら、さて5分後。なんというか、体の中心からザワザワとした感覚が上がってくる。
一方、取材に同行した担当デスク(50代・男)は、頭頂部の寂しげな状況を桑江氏に訴えると、発毛、若返りに貢献するという「パフィア」なる、うっすらと黄色い薬酒が出てきた。ソーダで割っているせいもあってか、酒というよりジュースに近い。これを飲み続ければフサフサに‥‥とニヤついている。
担当デスクは続けて、ここ何年も高い尿酸値を保ち痛風発症の恐怖におびえていることも訴えると、先に紹介した「ニワトコ」が登場。今度はロックで飲んでみる。感想を聞くと、「ほとんど薬臭い味がしない。蒸留酒そのものといった感じ」だと言う。
さて、記者の2杯目は催淫に追い打ちをかけるべく、男性のEDにも即効性があるという強精酒「海馬(タツノオトシゴ)」をロックで。こちらはほんの少し、サキイカの風味がした。
そして10分後。先ほどのザワザワ感はさらに増して、耳から脳にかけてホワンと温かく、下半身がじんわりと甘いしびれを帯びてきた。体が「ナニか」を欲している気がする。このところ感じなかった潤いがよみがえりそうな予感‥‥。妄想が膨らみ始めたところで、桑江氏の言葉で我に返った。
「適度なお酒は食欲を増進させて、体を温めます。『酒を飲んで病気を治す』という考えで薬酒を飲む習慣をつければ、免疫力が高まって自然と未病を防ぐことになり、体の内部から健康になっていく。日々の生活の中で苦労なく楽しみながら体質改善をしていき、心身ともにハッピーになれますよ」
婚活もいいけど、まずは薬酒活で体を整えることが、健康ハッピーへの近道。自宅でいろいろ作ってみよう。