人気絶頂にあった18歳のアイドルの突然の自死は、世間に大きな衝撃を与えた。1986年、岡田有希子さんが、所属事務所のサンミュージックの屋上から飛び降り、この世を去った。写真週刊誌によって衝撃の現場写真が公開されたことも、そのインパクトを大きなものにしたといっていいだろう。
「自死直後、パニック状態のサンミュージック事務所内に芸能レポーターが突撃し、テレビがその様子を克明に伝えていたことなども含め、今ではあり得ないような報道合戦が繰り広げられました。加えて、その死を悲しんだ多くのファンが後を追うという連鎖まで引き起こすこととなり、社会問題にまで発展しました」(ワイドショー関係者)
その死の真相を巡っては、当時、様々な憶測が飛び交った。
「岡田さんは遺書のようなものを残しており、そこには『疲れました』『勝手なことをしてごめんなさい』などと書かれ、そこにはドラマ『禁じられたマリコ』(TBS系)で共演した峰岸徹さん(08年に死去)の名前が綴られていたとも伝えられました。それにさらなる尾ひれが付き、自死の原因となった相手について多くの都市伝説のような話を生むことになったのです」(夕刊紙記者)
結局、真相は不明のままだが、当時彼女のマネジャーをしていた取締役が、岡田さんの死から14年後の00年、同じビルのトイレで首吊り自死で亡くなったことも、岡田さんの死をよりミステリアスなものとしている。
そんな世間に様々な形でショックを与えた死から33年。今年も4月8日に“永遠の18歳”の命日がやって来る。
(露口正義)